『冷え性』

<徒然養生>


冷え性

冷え性の相談、多いです(^^;
私は、冷え性の相談を受けた時、大きく3つに分けて原因を検討します。(因みに原因が重なることもあります。)


(1)「陽気不足」


いわゆるエネルギー不足です。
虚弱体質、高齢者、長期の病気での虚弱者に多く、温かい衣服を着ていても冷えを訴えるタイプ。
疲れやすい、浮腫、下痢、易感冒なども併せて訴えることが多いです


(2)「陽気鬱阻(ようきうつそ」


いわゆるストレスなどで陽気や血、水の巡りが悪くなり冷えを訴えるタイプ
口渇、胸や脇あたりの脹痛、イライラも併せて訴えることが多いです


(3)血虚or瘀血


血不足または血の滞りのため、末端まで栄養が届けられず身体を温煦できず冷えを訴えるタイプ
貧血や肩こり、女性の場合は生理不順・生理痛なども併せて訴えることが多いです


各タイプで使う漢方薬は変わります。
陽気不足であれば補陽補気、陽気鬱阻であれば疏肝理気、血虚or瘀血であれば養血活血の漢方薬をメインに使います。人によっては、体質に併せて他の漢方薬を追加したりもします。

 


そして、最も大切なのは、日頃の養生!!


<冷え性の養生>


1)冷たい飲食物、生ものを避ける。


冷え性なのに、コタツへ入りながらや暖房の効いた部屋でアイス食べてる人が意外と多い(^^;


2)お風呂にしっかり入る


温かいお風呂に入ると気血水が手先足先まで巡り冷えに効果的です。むくみも解消されやすくなります。


3)適度な運動を行う


体を動かせる人は、少し息が上がるくらいの運動を1日30分くらいすると良いです。お風呂と同じで、気血水が手先足先まで巡り冷えに効果的です。


4)体を温め陽気を養う食材を摂る


にら、ねぎ、しょうが、にんにく、しそ
かぼちゃ、山芋、きのこ類、大豆製品、えび、羊肉、紅茶、シナモンなど


を食事に取り入れましょう


上記、養生、漢方薬で冷え性が少しでも和らげば幸いです(^^)

 

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

『浮腫(むくみ)』

<徒然養生>


浮腫(むくみ)

体内の水分バランスが崩れ、水が滞って起こる浮腫。相談でも非常に多く、薬剤の副作用を除くと、生活習慣から起こってくることが多いです。これを踏まえ、浮腫みやすい、または浮腫がすでに起こっている方へのオススメ養生を5つご紹介していきます。


1)中医学で肥甘厚味(ひかんこうみ)と呼ぶ、味の濃い物(特に塩分)、甘い物、脂物、刺激物を控える。


⇒肥甘厚味の摂りすぎは水のバランスを崩し、水が停滞しやすくなり浮腫みやすくなります。

 


2)仕事が立ちっぱなし、または座りっぱなしの方は、適度な運動またはストレッチを


⇒立つ、または座る時間が長く続くと血の巡りが悪くなり浮腫を生じやすくなります

 


3)水のさばきを良くする食材で余分な水を取り除く。


⇒すでに浮腫んでいる時に有効。まず水を取り除くケアが大切。浮腫予防で食べるのも良いですよ


★水のさばきを良くする食材★
冬瓜、きゅうり、大根、ゴボウ、カブ、しいたけ、えのきたけ、ナメコなどのきのこ類、ひじき、昆布、わかめ、のりなどの海藻類、緑茶

 


4)血行を良くする


⇒血液中の水分と血管外の水分は、毛細血管を経由して通じています。抹消の血行が悪いと水の流れも滞り、浮腫みやすくなります。血、水の巡りは、”運動する”、”温める”、”血の巡りをよくする食べ物を摂る”の3つで良くなります。よって、少し息があがる程度の運動(できれば毎日)、温かいお風呂に入る、血の巡りをよくする食材を摂ると良いです。


★血の巡りをよくする食材★
玉ねぎ、ネギ、ニラ、にんにく、らっきょう、青魚、黒酢、ほうじ茶など

 


5)胃腸虚弱


⇒胃腸が弱っていると、栄養の吸収が減少し、血、水を送り出す力も不足します。そのため、血・水の巡りが悪くなり浮腫が生じます。胃腸が虚弱する原因は、冷たい物の摂りすぎ、食べすぎ(暴飲暴食)、肥甘厚味の摂りすぎです。よく噛んで、腹八分目で、温かい飲食物を摂り、胃腸を立て直すと浮腫みにくくなります(^^)

 


以上が、浮腫で多い原因への5つの養生法です。無理せず、できるところから始めていきましょう(^^b

少しでも、浮腫で悩んでいる方の助けになれば幸いです(^^)

 

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

『乾燥肌』

<徒然養生>


乾燥肌

秋冬は乾燥肌に悩まされる季節
乾燥で皮膚のバリア機能が低下し、肌荒れ、全身のかゆみ等の症状でお悩みの方が増えます。

皮膚は、体内の血や陰液(体液)によって養われるので、食事血液の流れを正す(活血)、そして修復力を高めることが大事です。

養生としては食事、運動、睡眠を大事にしましょう。

<食事>
かぼちゃ、人参、小松菜、ほうれん草、ネギなどの野菜類
さんま、鰯、牡蠣などの魚介類
黒豆、豆乳、くるみ、松の実、胡麻などの豆、種子類
蜂蜜、らっきょう、黒酢、しょうが、菊花茶など

上記の食材をバランスよく摂るようにし、皮膚に潤いをもたらし、血の流れを良くしましょう。

<運動>
適度な運動とお風呂にしっかりつかり、体の毛細血管までの流れをよくし、皮膚へ栄養が届くようにしましょう。

<睡眠>
睡眠は、皮膚も含めて体の修復が促進されます。体の傷みが修復されれば、潤いが戻ります。7時間程度の睡眠を確保しましょう。

 


最後に、乾燥肌が進行中、または毎年乾燥肌という方は、外からのケアも大事です。以下のポイントを抑えると良いですよ(^^)


入浴後は、5分以内にクリームなどで保湿を行う。
5分を過ぎると入浴前より肌は乾燥します
化学繊維が直接肌にあたることを避ける。
化学繊維は皮膚の油分を奪い、皮膚のバリア機能を下げます。
ひどい乾燥肌の方は、1日数回にわけてマメに保湿を行う。
一般的に保湿クリームの効果持続時間は、3~4時間位です。


体の内と外からしっかり肌をケアして、乾燥の季節をうまく乗り切りましょう!!

 


熊本県 菊陽町 菜の花漢方堂