長引く夏カゼは漢方で早く治そう


『長引く夏カゼは漢方で早く治そう』

連日、暑い日が続きます。
30℃を超える暑さと高い湿度は、体力を奪い、食欲をなくし、免疫力を低下させます。

7月に入ってから、


・倦怠感、だるさ
・発熱
・喉の痛み
・食欲不振
・軟便、下痢


など、夏カゼと思われる症状を店頭でよく耳にするようになりました。

その中で、喉の痛みの声は多いと感じます。
就寝中も含め、1日中クーラーが効いている乾燥した部屋にいることが多い現代は、


・もともとノドが弱い
・口呼吸になりやすい(アレルギー性鼻炎、鼻詰まりなどで)
・免疫力が落ちている(過労、睡眠不足など)


などの方は、ノドの痛み(急性咽頭炎)が発症しやすいと推測します。

そして、夏カゼをひいてしまうと、暑さで体力を奪われ続けているので、長引く傾向にあります。

そこで今回は、夏カゼを長引かせないよう、漢方薬と養生をご紹介致します。養生は夏カゼ予防にもなりますよ!!

 


<漢方薬>


◆倦怠感、食欲不振、下痢、感冒
藿香正気散(かっこうしょうきさん)<-夏カゼのファーストチョイス


◆喉の痛みの風邪に
銀翹散(ぎんぎょうさん)
桔梗石膏(ききょうせっこう) <- 喉の炎症が酷い時に併用


◆クーラーの冷えからくるカゼ
麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)


<養生>
以下に示す養生は、夏カゼの回復、または予防にも有効です。


🔶冷たい飲食物、なま物を極力さける
体が冷えると免疫力が低下し、ノドの炎症を起こしやすくします
🔶冷たい飲み物と一緒に食事を摂らない
🔶温かい消化の良い食べ物をよく噛んで食べる
🔶就寝の3時間前から間食しない
🔶十分な睡眠をとる
🔶マスクでノドを保護
就寝時、クーラーつけっぱなしで、かつ口呼吸の方は、寝るときもマスクをすることをオススメします。


※クーラーを使わないというのではなく、上手に活用して、体力の低下を抑えることも大事です。

 


夏カゼは、適切な漢方薬を服用し、養生をしっかり実践すると早く回復させることができますよ(^^b

暑い夏がまだまだ続きます。漢方の知恵で元気に夏を乗り過ごせていただけたら幸いです。

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談し、適切な漢方薬をご購入ください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

暑い時期に増える食欲不振への漢方


『暑い時期に増える食欲不振への漢方』

梅雨や夏の暑い時期は、食欲不振を訴える方が増えます。

食欲不振の原因を漢方視点で捉えると、以下に示すおおよそ3つに分類できます。


(1)冷たい物、なま物、水分のとりすぎ、または間食が多い(痰湿:たんしつ)
(2)ストレス(気滞:きたい)
(3)過労、大病後、長く病気を患っているなどでエネルギー不足(気虚:ききょ)


暑い時期、上記(1)が影響して、食欲不振を起こすことが多いです。
(1)に関してもう少し理由を補足します。


冷たい物が多い:胃腸は低温で正常に動かず、消化吸収がうまく行えず、栄養不足となります。栄養不足が続くと、胃腸を正常に動かすことができなくなり、食欲不振となります。これが続けば、負のスパイラルを生み出し、食欲不振が続きます。


水分が多い:大量の水分で消化液が薄くなり消化能力が低下。かつ常温の水分は胃腸を冷やすため、上述の冷たい物と摂りすぎと同様の負のスパイラルが発生し、食欲不振になります。


間食が多い:胃腸が掃除される時間を作れないため、胃腸が汚れ、胃腸機能が低下し、食欲不振を招きます。

 


漢方で上記(1)~(3)が原因の食欲不振を正す時は、養生がなにより重要です。そして、漢方薬は、最初の回復を手伝う程度であることをご理解ください。

では、食欲不振改善の養生をご紹介します。


<養生>


🔸温かい、消化の良い食べ物を腹八分目で。かつよく噛んで食べる


🔸冷たい飲み物と一緒に食事を摂らない


🔸寝る3時間以内に間食はしない


🔸水分補給は、ほどほどの量で
人肌以上の温かい飲み物で水分補給をしてください。
※常温の水は約15~20℃くらい。体温の約半分。たくさん摂れば、体を冷やします。


🔸体力の著しい低下、過労、疲労蓄積の方は、休養をこころがける
十分な睡眠をとることを優先してください

 


<漢方薬>


◆食欲不振(冷たい飲食物の摂り過ぎで胃が冷えていると感じている時)
・藿香正気散(かっこうしょうきさん)


胃腸の冷えがより強い時は以下の併用をオススメ
・安中散(あんちゅうさん)
・人参湯(にんじんとう)
・大建中湯(だいけんちゅうとう)

 


◆食欲不振(体を動かしていないのに、水分を多く摂りすぎかなと感じる時)
・加味平胃散(かみへいいさん)
・藿香正気散(かっこうしょうきさん)
・香砂六君子湯(こうしゃりっくんしとう)

 


◆食欲不振(消化力が落ちて、胃もたれを感じる時)
・山楂子製剤(さんざしせいざい)
・加味平胃散(かみへいいさん)

 


◆食欲不振(ストレスもあると感じる時)
・柴芍六君子湯(さいしゃくりっくんしとう)
・開気丸(かいきがん)

 


◆食欲不振(エネルギー不足)
・麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)
・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
・十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)


消化力が落ちているなと感じる時は以下の併用がオススメ
・山楂子製剤(さんざしせいざい)

 


食欲不振は、体を動かすエネルギーや、体を作り/修復する材料が入ってこなくなることを意味します。よって、長引けば、他の重大な不調の招きます。食欲不振だと感じたら、悪化する前に養生と漢方薬で早めに対応しましょう(^^)

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談し、適切な漢方薬をご購入ください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

潤い不足は夜に不調が起こりやすい!?


『潤い不足は夜に不調が起こりやすい!?』

夜(夕方以降)に不調が出てくるというお話が相談であります。
漢方で夜は、陰の時間帯。陰は、ただの水分だけでなく、体内の血、栄養なども全て含む液体を指します。


※気血水で言うと、血と水が陰に属します。


ちなみに、陰(血、水)が減った状態を陰虚(いんきょ)と言います。

陰虚が原因で夜に起こる症状の代表を3つ挙げますと


①痛み
特徴は、痛みの場所は固定で、刺すような痛みが起こる


②ほてり、発熱
特徴は、手足がほてる、顔がほてる、夕方くらいから微熱がでる、寝汗が出るなど


③不安になる(不安感)
少食または偏食の方に多く、また、血液検査の結果では、貧血があり、貯蔵鉄が不足していると指摘される方が多い。


です。

上記症状に対して、漢方視点で主な原因を挙げると以下です。


①は、陰虚瘀血(いんきょおけつ)。血の巡りが悪い状態です。通じざれば則ち痛みが生じます。
②は、陰虚火旺(いんきょかおう)。熱を抑える栄養を含む潤いが少ない状態です。体を冷ますことができずにほてり、渇きなどを生じます。
③は、心血虚(しんけっきょ)。血が十分量なく、特に血中の鉄、亜鉛などのミネラル分が不足している状態です。精神的に不安定になりやすくなります。

 


原因がわかれば、漢方薬と養生でケアしていけます(^^)
<漢方薬>


①陰虚瘀血(いんきょおけつ)による痛みには
血の巡りを良くする活血薬で対応します。


【注意】血が少ない方は、補血薬を同時に使います。また、ほてり、のぼせ、出血傾向にある時は避けた方が良い漢方薬がありますので、必ず専門家に相談してください。


冠元顆粒(かんげんかりゅう)
芎帰調血飲第一加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん)
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
疎経活血湯(そけいかっけつとう)


併用する補血薬
参茸補血丸(さんじょうほけつがん)
婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)
四物湯(しもつとう)
十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)

 


②陰虚によるほてり、発熱には
潤いを増やす滋陰清熱薬で対応していきます。


【注意】漢方薬を服用しても回復に月単位の時間がかかります。あせらずじっくり取り組むことが大事です。


瀉火補腎丸(しゃかほじんがん)
杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)
六味丸(ろくみがん)
加味逍遙散(かみしょうようさん)

 


③心血虚による不安感には
脾(胃腸)を整え、栄養の吸収を改善し、血を補う生薬が配合されている漢方薬で対応していきます。


心脾顆粒(しんぴかりゅう)
桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)
柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
天王補心丹(てんのうほしんたん)
婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)
逍遙顆粒(てんのうほしんたん)


併用する胃腸を整える漢方薬
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
六君子湯(りっくんしとう)
参苓白朮散(じんりょうびゃくじゅつさん)
山楂子製剤(さんざしせいざい)

 


次に養生を示します。


<養生>


🔶バランスの摂れた食事を行う
ミネラル不足が多いので、わかめ、こんぶ、ひじきなどの海藻類は積極的に摂りましょう。


🔶冷たい飲食物は極力避ける
冷たい飲食物は、体を冷やすだけでなく、消化吸収、及び栄養を体に行き渡らせることを阻害します。


🔶十分な睡眠をとる。日付が変わる前には就寝を


🔶深い深呼吸でリラックス(夜、不安、心配が生じる方)
吸った時間の倍の時間で息を吐くと良いです
例えば、5秒で吸って、10秒かけてゆっくり息を吐く
副交感神経が優位になり、体全体に血流が流れやすくなる


🔶不安、心配事を他の人に話し、不安、心配を和らげる
家族、友達など信頼できる人へ、不安になっていることを話しましょう。
聞いてもらえるだけで心が安心します。

 


夕方以降に起こる不調は、今までの悪い生活習慣が積み重なり生じている可能性が高いです。漢方薬を服用しながら養生を実践しましょう(^^)
回復には時間がかかります。漢方薬も養生も、焦らず続けることが大事です(^^b

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談し、適切な漢方薬をご購入ください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂