【便秘】 その1 (一過性の便秘)

便秘は
「器質性便秘」と「機能性便秘」の大きく2つに分けることができ、
店頭では「機能性の便秘」の方がお多いです。
ここでは、「機能性の便秘」に関してお話します。

機能性の便秘には、
「一過性」と「習慣性」の2つに分けることができます。

一過性便秘とは
・旅行先、新学期、就職などで食生活や生活環境が変わった
・受験のテスト前、大事な発表会を控えているなどの精神的要因
・食事の偏り(食物繊維が少ない、ダイエットで食事を摂っていない)
などでおこる便秘です。
漢方では、主に大黄を含む漢方薬を使い、量を調整しながら
便秘を改善させていきます。

習慣性便秘は、『便秘 その2 (習慣性便秘)』を参照下さい。

熊本・菊陽町の漢方薬店 菜の花漢方堂

【便秘】 その2 (習慣性便秘)

『便秘 その1』で、機能性便秘の「一過性便秘」に関して話しました。
ここでは「習慣性便秘」に関してお話します。

習慣性便秘は以下の3つに分けられます
1)直腸性タイプ
2)弛緩性タイプ
3)痙攣性タイプ

<直腸性タイプ>
頻繁に便意を我慢することで、便が直腸にあっても
便意が伝わらず起こる便秘です。
仕事上不規則な排便習慣になる方(バス・タクシーの運転手など)、
便意を我慢してしまう女性に多かったりします。
大黄を主体として漢方薬を使って、大腸を刺激して便意を起こし、
便秘を改善していきます。

<弛緩性タイプ>
大腸の運動機能が低下して、便を送り出す力が
弱くなっておこる便秘です。
高齢者や寝たきりの方などに多く、お腹の張りを感じることがあります。
枳実・厚朴・陳皮などを配合する漢方薬を使い、腸の蠕動運動を活発にさせて
便秘の改善をはかります。

<痙攣性タイプ>
大腸が痙攣して、便の通りが悪くなり、便意があるが排便できない
または残便感を伴うなどの便秘になります。
痙攣性タイプは、腹痛を伴うことが多いです。
芍薬を含む漢方薬を使って、腸管の筋肉を弛緩させ便秘の改善をはかります。

便秘は、上記のタイプに便の乾燥を伴ったりするなど、人によって様々ですので
一度ご相談いただくのがよいかと思います。

◆おまけ◆
漢方相談あるある~便秘編~
男性は、たった1日でも、便が出なかっただけで
深刻な顔をして便秘だと大騒ぎします。
女性の方のようにドシっと構えて改善していきましょう

熊本・菊陽町の漢方薬店 菜の花漢方堂