2)下半身の冷え

2)下半身の冷え


<原因>


長時間座っている人、運動をしない人に多いです。
理由は、血と水を巡らせるポンプ役である足の筋肉が動かさないため、血と水が下半身に長い時間滞ります。且つ、筋肉運動による熱産生も乏しいため、冷えが生じています。慢性の運動不足で足に筋肉が少ない、衰えている場合はより下半身が冷えやすくなります。


<漢方薬の一例>


足の冷えを改善するために使う漢方薬の一例を示します。

温めて、血・水を巡らす生薬で構成された漢方薬をベースに使います。
「苓姜朮甘湯(りょうきょうじゅつかんとう)」「イスクラ独歩顆粒(どっぽかりゅう)」

冷えの改善がいま一歩という時は、以下を足すことが多いです。
「霊鹿参(れいろくさん)」「当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)」


<養生>


下半身の冷えは、養生が重要です。
ウォーキングなどの下半身を中心にした運動を生活に取り入れてください。
一日中パソコン作業等の座り仕事で、運動ができない方は、休憩時に室内で”スクワット”や”かかと上げ”などをして下半身の筋肉に負荷を与えてあげてください。
なお、高齢の方などでウォーキング、スクワットなどが困難な場合は、座ってゆっくり足の曲げ伸ばしでも筋肉は付きます。少しずつ無理のない範囲で下半身を動かしてあげてください。


※注意
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談して適切な漢方薬を服用してください。

冷え性

冷え性の相談は、秋冬だけが多いと思われがちですが、一年を通して相談がある症状です。
冷えにも色々あります。相談を受けていて多いのは


1)手足の冷え
2)下半身の冷え
3)お腹あたりの冷え
4)体全体の冷え


です。この主な4つの冷え症状に対しての発生原因、及びよく使う漢方薬の一例や養生をお話します。

各症状ごとにリンクを張っていますので、クリックしてご参照ください。