4)体全体の冷え

4)体全体の冷え


<原因>


体全体が冷えるという症状を訴える方は、何年にもわたり食が細い、胃腸虚弱、過度なダイエットをしている、大きな病気を患い著しく体力が低下していたりします。また、温めてもすぐ冷える、服を着込んでも寒さを感じると話されることが多いです。漢方でこのような状態を「陽虚(ようきょ)」と言い、体がエネルギーを作り出す力がなくなってきている状態です。例えると、焚き火の薪が不足している状態です。

 


<漢方薬の一例>


改善するためには、陽を補う漢方薬をベースにします。以下に一例を示します。
「霊鹿参(れいろくさん)」、「参茸補血丸(さんじょうほけつがん)」、「参馬補腎丸(じんばほじんがん)」、「瓊玉膏(けいぎょくこう)」

そして、各個人の体質、状態によって、補助する漢方薬を併用します。

胃腸虚弱の場合
「イスクラ健胃顆粒S(けんいかりゅう)」「イスクラ健脾散エキス顆粒(けんぴさんえきすかりゅう」「理中湯(りちゅうとう」

血不足の場合
「婦宝当帰膠B(ふほうとうきこう)」「イスクラ心脾顆粒(しんぴかりゅう)」

 


<養生>


次に養生を示します。
・食事は温かい、消化の良い物を腹八分目で摂る
(腹いっぱい沢山の量を食べると消化力が落ち、逆効果です)
・冷たい飲食物は避ける。特に冷たい飲み物での食事は控える
・体力が落ちている人は、十分な休息をとる。過労は厳禁
・しっかり睡眠をとる

 


※注意
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談して適切な漢方薬を服用してください。

冷え性

冷え性の相談は、秋冬だけが多いと思われがちですが、一年を通して相談がある症状です。
冷えにも色々あります。相談を受けていて多いのは


1)手足の冷え
2)下半身の冷え
3)お腹あたりの冷え
4)体全体の冷え


です。この主な4つの冷え症状に対しての発生原因、及びよく使う漢方薬の一例や養生をお話します。

各症状ごとにリンクを張っていますので、クリックしてご参照ください。