実りの秋!!漢方で貧血を治そう


『実りの秋!!漢方で貧血を治そう』


実りの秋!!
過ごしやすい気温になり、暑さによる食欲不振も減って、食べて血を増やすにはもってこいの時期です。

そこで、今回は相談でお話する血を増やす養生と漢方薬をご紹介します。

<養生>


🔶食べ物が消化できる食べ方を
温かい消化の良い物をよく噛んで
冷たい飲み物と一緒に食事をしない


🔶バランス良く食べる
鉄剤を重要しがちですが、血は鉄だけで出来てるわけではありません。
タンパク質、ビタミン(C、B群)葉酸などをバランスよく摂ることが必要です。


🔶血の巡りを良くする
血の材料、血を作るエネルギーなど、すべて血液が輸送手段となって隅々まで届いてこそできます。入浴適度な運動で、血の巡りは良くなります。但し継続を(^^b


🔶筋肉をつけて体へ血の必要性を教える
体は必要以上の血は作りません。
血を消費する最大の器官である筋肉が少ないと自ずと血を作る量は減ります。
適度な筋トレで筋肉をつけてあげましょう。

 


貧血を改善する漢方薬の一例を挙げます。

<漢方薬>


🔶貧血のファーストチョイス


婦宝当帰膠B(ふほうとうきこう)


🔶より貧血が進んでいる時


参茸補血丸(さんじょうほけつがん)


🔶むくみ、めまいが伴う時


当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)


🔶不眠、不安などが伴う時


心脾顆粒(しんぴかりゅう)


また、胃腸が弱っている方は、血の材料が摂れずに血不足を起こしますので
胃腸を建て直す漢方薬を併せて使います。


例)健胃顆粒、健脾散、補中益気湯など

 


食欲の秋、運動の秋
食べて動いて貧血を改善しましょう(^^)

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談して適切な漢方薬を購入し服用してください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

漢方でスッキリ便秘解消!!


『漢方で便秘解消!!』

一年を通して相談を受ける便秘。
この暑い時期は、大量の発汗で水分バランスが急激に崩れ、腸管の潤い不足からくる便秘というのが多発します。

さて今回は、この潤い不足も含み、便秘の大きな要因3つをご紹介し、その要因ごとに対策の漢方薬、養生をご紹介します。

 


<要因1>
夏に多い潤い不足による便秘


暑い時期、体内に熱がたまるため、大量の発汗で体温を下げようとします。この急激な水分減少で、血中の水分量も急激に減ります。
この時、血中の水分を維持しようと、優先的に血中へ水分集めますので、腸管などは潤いが減少し、便秘しやすくなります。


漢方薬
便秘予防は、日頃から補陰の生薬を含む漢方薬で体内の潤いを保つことで、急激な水分変化をなくし、便秘になりにくい体作りを目指します。

麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう) <ー便秘予防
調胃承気湯(ちょういじょうきとう) <-便秘になってしまった時


養生
🔸こまめな水分補給
🔸冷房などで急激に身体を冷やさず、程よく汗をかかせて体の熱を放熱させる
汗腺が閉じて、身体の中に熱がとどまり、その熱で水分が減少し便秘を招くため。

 


<要因2>
血不足による乾燥の便秘


血によって体中に潤いを運ばれます。血の量が減れば、腸管内の潤いが減り、腸管への栄養も不足するため働きも低下し、便秘を招きます。


漢方薬
便秘予防は、日頃から補血の生薬を含む漢方薬で血を補うことで、便秘になりにくい体作りを目指します。

婦宝当帰膠B(ふほうとうきこう) <ー便秘予防
参茸補血丸(さんじょうほけつがん) <ー便秘予防
心脾顆粒(しんぴかりゅう) <ー便秘予防
潤腸丸(じゅんちょうがん) <-便秘になってしまった時


養生
日頃から補血の生活習慣を実践し、血不足を解消しておく

🔸バランスの良い食事
タンパク質、ミネラル、ビタミンなどをバランスよく取る
🔸朝、昼の食事をしっかりとる
🔸冷たい飲み物と一緒に食事をしない
🔸十分な睡眠を取る
🔸適度な運動で体に筋肉をつける

 


<要因3>
ストレスによる便秘


仕事や旅行などで環境が変わるなどでストレスを受けると、気の巡りが滞ります。
気滞と呼びます。気の巡りは、自律神経と深く関係しており、腸の働きが悪くなり便秘になります。


漢方薬
便秘予防は、日頃から気を巡らす生薬を含む漢方薬で気滞を改善することで、便秘になりにくい体作りを目指します。

逍遙顆粒(しょうようかりゅう) <ー便秘予防
四逆散(しぎゃくさん) <ー便秘予防
桃核承気湯(とうかくじょうきとう) <-便秘になってしまった時


養生
🔸上手にストレスを発散する
趣味・スポーツに没頭、信頼のおける友達とおしゃべり、アロマ
🔸深い深呼吸で自律神経を整える
🔸食事に香草野菜を摂り入れ、気のめぐりを整える

 


上記、便秘の方の大半が該当すると思います。
自分の要因がわかったら、養生、漢方薬で便秘を解消しましょう。
スッキリお通じが健康の第一歩です(^^b

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談して適切な漢方薬を購入し服用してください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

貧血(血の消耗量と体内血量のバランスの崩れ)

貧血は、血の不足であり、漢方で血虚(けっきょ)と言います。

クラッとする目眩(めまい)をイメージする方が多いと思われますが
他に血虚で現れる症状は、


・月経時の経血量が少ない
・月経の周期が長い
・生理が来ない
・冷え
・不眠(入眠困難・多夢)
・心神不安(精神不安)
・手足のしびれ
・爪がもろく割れやすい
・髪がパサパサ乾燥する・抜け毛が多い
・便秘


など、たくさんあります。

根本の原因は、


血の消耗量  体内血量


上回るバランスの崩れです。


※体内血量は、造血能力、血の貯蔵能力、血の材料が十分にあるかに依存


血の消耗量が増える要因は、


生理・妊娠・出産・授乳・更年期
疾病・ケガ
ストレス・夜ふかし・目の酷使・過労


などです。また、これらの要因が


血液の材料を取り出す・・・・
造血量を制御する・・・・・・・・
血の貯蔵・量を調節する・・・


の機能を低下させ、体内の血量が減り、血の消耗量より下回ると血虚になる場合があります。

 


それでは、漢方での貧血(貧血による血色不良を含む)への対応をご紹介します。

肝・腎・脾の弱りを見極めながら次のような漢方薬を使っていきます。

<漢方薬の一例>


🔶脾の弱り(脾虚)が主な貧血原因になっている場合
貧血以外に胃腸虚弱、食欲不振、疲れやすいなどの症状を伴うことが多いです


十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)
帰脾湯(きひとう)

 


🔶肝の弱り(肝血虚)が主な貧血原因になっている場合
怒りやすい、目のかすみ、足がつりやすいなどの症状を伴うことが多いです


婦宝当帰膠B(ふほうとうきこうB)
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
四物湯(しもつとう)

 


🔶腎の弱り(腎虚)が主な貧血原因になっている場合
腰痛、腰のだるさ、冷え、難聴、尿もれなどの症状を伴うことが多いです


参茸補血丸(さんじょうほけつがん)
霊鹿参(れいろくさん)


なお貧血は、不眠、気分の落ち込みなども併発する症状は上記だけではないです。必要に応じて漢方薬を合方していきます。

 


次に養生です。
漢方での回復を目指す時は、養生割、薬と言われています。”早期回復”と”再発防止のため”に養生は、最も優先すべきことです。

<養生>


🔸お腹が空いてから食べる
🔸消化の良い、温かい物を腹八分目で食べる
🔸冷たい飲み物と一緒に食事をとらない
🔸食事に酢の物を一品摂り入れる(鉄、ミネラルを効率よく吸収するため)
🔸バランスのよい食事を摂る(血は、タンパク質、ミネラル、ビタミンなど様々なものがあって産生されるため)
🔸適度な運動、入浴で血の巡りをよくする
🔸筋肉を鍛える(血を多く消費する筋肉をつけることで、体に血のもっと必要であることを教える)

 


貧血は、体の様々な不調、体質、生活習慣などをしっかりお聞きし、原因を見極める必要があります。心当たりのある方は、まずご相談下さい😊

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談して適切な漢方薬を購入し服用してください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂