更年期障害

更年期障害とは


40歳代以降に性ホルモン分泌量の低下を起因として、心身に起こる様々な症状のことをよびます。更年期障害は、男女ともにありますが、今回は女性の更年期障害についてお話します。

女性の場合は、一般的に閉経前後の5年を更年期としています。
だいたい40代後半~50代前半までを指しています。

この期間に
のぼせ、ほてり、ホットフラッシュ、異常な発汗、動悸、息切れ、
不眠、気分が落ち込む、イライラ、不安、疲れやすいなど
他にも様々な症状がでてきます。これらを総称して更年期障害といいます。

どうしてこのような症状が起こるかというと
卵巣機能が低下していき、それに伴い女性ホルモン量も低下していきます。時間をかけて徐々に低下していくと良いのですが、女性ホルモン量は乱高下しながら減っていきます。この急激な変化に体が対応できず、上述の様々な症状がでてきます。また、その人の体質、環境、生活習慣などによって症状の強さも変わってきます。

 


 <漢方の視点で考える>
次に漢方の視点で考えると、ホルモンの低下は、腎陰の不足と考えます。
よって、基本的な対応としては、腎陰を補い、ホルモン量の乱高下へを小さくし、更年期症状の緩和させることを目指します。

補陰薬の一例:「瓊玉膏(けいぎょくこう)」、「霊鹿参(れいろくさん)」、「婦宝当帰膠B(ふほうとうきこう)」などです。

経験上、腎陰を補うだけでは力不足です。体質、環境、生活習慣を検討し、補陰薬へ、必要な漢方薬を併用していきます。

 


<例えば>


🔶胃腸が弱い人
この場合は、栄養がうまく摂れていないため体に必要な物を作る材料不足です。腎陰を補う薬を入れても体へ入っていかないと考えられます。よって、胃腸を整え、消化力を上げ、胃腸からしっかり栄養が取れるようにする漢方薬を併用します

漢方薬の一例:「イスクラ 健胃顆粒S(けんいかりゅう)」


🔶血の巡りが悪い人
この場合は、栄養やホルモンが行き届かない状態です。血の巡りをよくする漢方薬を併用します。

漢方薬の一例:「芎帰調血飲第一加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん)」


🔶血の量が少ない人
食事の量が少なかったりして、血の量が不足しています。血を作って増やす為に、血を補う漢方薬を併用します。

漢方薬の一例:「婦宝当帰膠B(ふほうとうきこう)」


🔶イライラ、不安など精神症状がある人
この場合は、気が滞ったり、気が陥ったりしている状態です。漢方では気の巡りを整え、寧心安神といって不安な気持ちを安定、またはリラックスさせる漢方薬を併用します。

漢方薬の一例:「イスクラ 逍遙顆粒(しょうようかりゅう)」


上記は、あくまで一例です。文中にも記載しているようにお一人お一人の体質、生活習慣、環境によって漢方薬は変わってきます。
まずは、店頭でご相談いただくことをお勧めいたします。


熊本 菊陽町 菜の花漢方堂