これからの暑い時期に気をつけたい事


『これからの暑い時期に気をつけたい事』


5月も下旬に入り、晴れる日は気温が30℃前後まで上がります。
これからの暑い時期に気をつけたいのが「湿(しつ)」

「湿って何?」と思われると思います。体にとって不要な病的な水とイメージして頂けると良いです。
湿が悪化すると、水の代謝が悪くなり、停滞し淀みます。
この状態を湿濁(しつだく)といい、次のような体の不調がでてきます。


🔹食欲不振
🔹下半身が重い
🔹倦怠感
🔹軟便、下痢(粘度の高い便、臭いが強い便)
🔹悪心、吐き気
🔹胃もたれ
🔹吹き出物が多い
🔹不快な体臭
🔹尿の出が少ない、尿の濁り
🔹口の中がネバネバ。舌苔が厚い


などです。

次のような生活習慣が原因となっていることがほとんどです。


🔹冷たい飲み物、なま物、脂物、甘い物、味の濃い物の摂りすぎ
🔹運動不足(一日中座ったまま)
🔹汗をかかない
🔹冷房の効いた部屋に一日中いる

 


それでは、
湿濁を解消する養生をご紹介します✨基本は、悪い生活習慣の逆のことをすれば良いです(^^)


🔸冷たい飲み物、なま物、甘い物を摂りすぎない
🔸温かい消化の良い食べ物をよく噛んで食べる
🔸運動、入浴で適度な発汗を心がける
🔸水をさばく食材を摂り入れる
 緑豆もやし、ごぼう、大根、冬瓜、
 ピーマン、小松菜、とうもろこし
 えおきたけ、なめこ、たけのこ
 里芋、こんにゃく
 昆布、わかめ、のり、ひじき
 緑茶、はと麦茶
など

 


症状に合わせて漢方薬も使います。漢方薬の一例を示します。


🔸食欲不振など胃腸の不調に
勝湿顆粒(しょうしつかりゅう)
加味平胃散(かみへいいさん)
健胃顆粒(けんいかりゅう)
健脾散エキス顆粒(けんぴさんえきすかりゅう)


🔸尿の出が少ない、尿の濁り
瀉火利湿顆粒(しゃかりしつかりゅう)

 


症状が強い時は、養生と共に漢方薬の力を借りましょう。
症状が軽くなってきた、または予防のためには日々養生を実践し、
湿を溜めない体作りで暑い時期を健康に乗り切りましょう😊

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談して適切な漢方薬を購入し服用してください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

痰湿さんと冷水と養生

徒然養生

『痰湿さんと冷水と養生』


・舌苔が厚い
・便はベトベトで軟便
・暑くもないのに汗がでる
・重だるい倦怠感がある
・口臭、便臭が強い  など


これらは、痰湿を持っている人の特徴症状なんです。
思い当たりますか?(^^)

このような症状の相談を受けて、痰湿改善のお薬を出すとき、必ず説明することがあります。

「人肌以上の温かい白湯でお薬を飲んで下さい」と。

この説明を聞くと、ほとんどの方が

「冷たい水で飲んでは駄目なんですか?」

と聞かれます

「駄目なんです。」


理由は、
今の痰湿症状が出ている大きな要因は、冷たい飲食物を頻繁に摂っているため発生している症状だからです。
昔から「脾(胃腸)は生痰の源」と言われており、胃腸を冷やして消化吸収機能を落とすと、水をさばききれなくなり痰湿(病的な水)を生み出します。
また、消化吸収機能失調するので、お薬の効きも悪くなります。

痰湿の症状は、漢方薬を飲むだけでは回復を見込めません。

何よりも養生が大切。
養生とは、冷たい飲食物をできるだけ控えることです。

家庭にほぼ100%と言っていいくらい冷蔵庫が普及している現代は、すぐに冷たい物を飲食できるので、痰湿による体の不調になりやすくなっています。
よって、自分で冷たい飲食物を、どれだけ自制できるかにかかっています。

逆に言うと、漢方薬を飲まなくても、冷たい飲食物を摂らなければ、痰湿症状は回復していくとも言えます。

 


夏本番
キンキンに冷えた飲み物を欲しくなりますが、
少し体のことを考えて、その一杯を温かい飲み物にかえてみませんか


熊本県 菊陽町 菜の花漢方堂