年末の疲れは漢方で


『年末の疲れは漢方で』

年末は仕事も家事も忙しく疲れがたまる時期です。

疲れは免疫力を下げて、風邪やインフルエンザに罹りやすくなってしまいます。
年末年始の長期休みを元気に楽しく過ごすための、疲労回復漢方薬をご紹介します。


<<漢方薬>>


忙しく動いて肉体的に疲れた時


麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)

 


仕事や受験勉強で頭が疲れた時


能活精(のうかっせい)

 


慢性的な虚弱体質、病後の体力低下で疲れやすい時に


複方霊黄参丸(ふくほうれいおうさんがん)
霊鹿参(れいろくさん)

 


睡眠の質が悪く疲れがとれない時


酸棗仁湯顆粒(さんそうにんとうかりゅう)
温胆湯(うんたんとう)

 


胃腸不調での栄養不足で疲れが回復しづらい時


健胃顆粒(けんいかりゅう)
健脾散エキス顆粒(けんぴさんえきすかりゅう)

 


次に疲れへの養生をご紹介します。
<<養生>>


🔶疲れていると胃腸も弱り気味です。
消化の良い、温かい物を腹八分目で食べて、胃腸を労りましょう。
焼肉、うなぎなどを元気づけに食べがちですが、消化に負担がかかり逆効果になる可能性があります。


🔶冷たい飲食物は避ける
体内が冷えると疲労回復が遅れます


🔶カフェインが入った飲み物を摂りすぎない。
睡眠の質を下げて疲れがとれにくくなります。


🔶夜更かしせず、日付が変わる前には就寝を
睡眠時間は7時間位を目安にしましょう。疲労回復は何より睡眠です(^^)

 


以上、疲れへの漢方薬と養生をご紹介しました。
冒頭でも述べていますが、漢方を活用し、楽しく元気に年末年始をお過ごしください。


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談して適切な漢方薬を購入し服用してください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

血の道症(手足の冷え、疲れ、イライラ等)に芎帰調血飲第一加減

血の道症、月経不順、産後の体力低下に効能がある『芎帰調血飲第一加減』をご紹介します。



まず、血の道症とは
女性ホルモンバランスが大きく変動する月経、妊娠、出産、更年期の時に現れる精神不安、苛立ちなどの精神神経症状、そして身体症状のことを指します。
血の道症が起こる期間は、女性ホルモンの大きな変動が始まる10才くらいから更年期が終了する50代中頃くらいと言われています。(個人差があります)

<血の道症の主な訴え>
・疲れやすい
・イライラや精神不安
・気鬱になる
・むくみやすい
・手足の冷えを感じる
・月経痛
・頭痛
など


漢方では、ホルモンバランスの崩れが体の臓器に影響し、

・胃腸の消化吸収能力の低下で起こるエネルギー不足(気虚)
・血液の量・質(栄養)が不足(血虚)
・血液以外の体液不足(津液不足)

が起こっていると考えます。
これらの不足は、体の巡りも悪くし、血液の抹消循環が悪くなる瘀血や、水分が停滞するむくみなどを引き起こします。また、外からの精神的ストレスは、血の道症の引き金になったり、症状を悪化させます。


芎帰調血飲第一加減は、上述の症状の原因を解決する生薬で構成されています。

血を補い、血液の流れを良くする(養血活血)
当帰、川芎、芍薬、地黄

胃腸を整え、消化吸収を良くする(健脾和胃)
白朮、茯苓、大棗、陳皮、甘草

血の滞りを改善し、血行促進と痛みを止める(活血化瘀)
桃仁、牡丹皮、紅花、益母草、木香、延胡索

気の滞りを改善し、温めて気の巡りを整え、痛みを止める(行気止痛、温通止痛)
烏薬、香附子、枳実、陳皮、木香、延胡索

温め冷えを改善(温陽散寒)
桂皮、生姜

 


2才未満から服用可能な漢方薬ですので、10才からの思春期での血の道症にも服用できます。


お薬を服用するとともに養生をプラスすることで血の道症の症状を緩和できます。
養生法を以下に示します。


体を冷やさない
冷たい食べ物、飲み物を控える


体の代謝を上げる
適度な運動、お風呂は湯船にしっかりつかる


ストレスを溜めない
ストレスがある場合は、抱え込まず、気分転換・発散方法を持つ
(例:信頼する友達・家族にに話す、趣味に没頭、運動で汗を流す)


過度なダイエットはしない
標準体重を目安に痩せすぎない。
1日3回、バランスのとれた食事を摂る


十分な睡眠をとる
年齢に応じた睡眠時間をとる。成人は6時間以上(理想は7時間)
午後11時迄には就寝する


熊本 菊陽町 菜の花漢方堂