『三爽茶』で太りにくい体づくりのお手伝い

漢方の古典にダイエットという言葉は出てきません(^^;

が、

漢方薬と養生で、身体の気・血・水の巡りを整えて
太りにくい体づくりのお手伝いはできると考えます。

まず、気・血・水の巡りが悪い状態とは


気の巡りが悪い状態
食べた物をしっかり消化吸収し、エネルギーに変換、そして消費するサイクルが滞ってしまう状態


血の巡りが悪い状態
血液がサラサラ活き活きしておらず、例えば血中脂肪、コレステロールが増え、見えない脂肪が血管内に溜まってしまう状態


水の巡りが悪い状態
水はけが悪く、むくみが出たりして、老廃物の排出がうまくできない状態


です。

そこで、気・血・水の巡りを整えて、身長・年齢にあった適正な体重を目指す体づくりの
お手伝いでご紹介するのが『三爽茶』です。



入っている主な生薬4つは

柳茶(リュウチャ)
化痰利湿作用があり、粘り気のある水(痰)を変化させ、身体の水の巡りを良くする生薬です。

荷葉(カヨウ)別名:ハスの葉
昇清降濁、利湿降濁の作用があり、身体の水の巡りを良くする生薬です

問荊(モンケイ)別名:スギナ
清熱利尿、涼血化痰作用があり、身体の血・水の巡りを良くする生薬です。

シベリア人参(和名:エゾウコギ)
補腎健脾、益気安神作用があり、気の材料を摂り入れる胃腸を整え、気を補い、巡りを良くする生薬です。

ちなみに
三爽茶の名前の由来は、民間伝承にて柳茶、荷葉、問荊は、羊・牛・人が食べて痩せるので三痩(さんそう)と言われている話を元にしています。

 



《飲み方のコツ》

最初は、1日3回 1回2包の飲むのがおすすめです

1包でも体作りはできますが、飲み始めは
2包でお飲みになると変化がわかりやすいと思います

 


《飲むタイミング》

食事 30分前にお湯に溶かして飲むのが
ベストタイミングですとお話ししています

また、食事がコッテリしている場合は
食後も飲むといいですよとお伝えしています

 


食べないダイエットではなくて、
『三爽茶』と養生で、太りにくい体を作り、
身長・年齢にあった適正な体重を目指しましょう

血の道症(手足の冷え、疲れ、イライラ等)に芎帰調血飲第一加減

血の道症、月経不順、産後の体力低下に効能がある『芎帰調血飲第一加減』をご紹介します。



まず、血の道症とは
女性ホルモンバランスが大きく変動する月経、妊娠、出産、更年期の時に現れる精神不安、苛立ちなどの精神神経症状、そして身体症状のことを指します。
血の道症が起こる期間は、女性ホルモンの大きな変動が始まる10才くらいから更年期が終了する50代中頃くらいと言われています。(個人差があります)

<血の道症の主な訴え>
・疲れやすい
・イライラや精神不安
・気鬱になる
・むくみやすい
・手足の冷えを感じる
・月経痛
・頭痛
など


漢方では、ホルモンバランスの崩れが体の臓器に影響し、

・胃腸の消化吸収能力の低下で起こるエネルギー不足(気虚)
・血液の量・質(栄養)が不足(血虚)
・血液以外の体液不足(津液不足)

が起こっていると考えます。
これらの不足は、体の巡りも悪くし、血液の抹消循環が悪くなる瘀血や、水分が停滞するむくみなどを引き起こします。また、外からの精神的ストレスは、血の道症の引き金になったり、症状を悪化させます。


芎帰調血飲第一加減は、上述の症状の原因を解決する生薬で構成されています。

血を補い、血液の流れを良くする(養血活血)
当帰、川芎、芍薬、地黄

胃腸を整え、消化吸収を良くする(健脾和胃)
白朮、茯苓、大棗、陳皮、甘草

血の滞りを改善し、血行促進と痛みを止める(活血化瘀)
桃仁、牡丹皮、紅花、益母草、木香、延胡索

気の滞りを改善し、温めて気の巡りを整え、痛みを止める(行気止痛、温通止痛)
烏薬、香附子、枳実、陳皮、木香、延胡索

温め冷えを改善(温陽散寒)
桂皮、生姜

 


2才未満から服用可能な漢方薬ですので、10才からの思春期での血の道症にも服用できます。


お薬を服用するとともに養生をプラスすることで血の道症の症状を緩和できます。
養生法を以下に示します。


体を冷やさない
冷たい食べ物、飲み物を控える


体の代謝を上げる
適度な運動、お風呂は湯船にしっかりつかる


ストレスを溜めない
ストレスがある場合は、抱え込まず、気分転換・発散方法を持つ
(例:信頼する友達・家族にに話す、趣味に没頭、運動で汗を流す)


過度なダイエットはしない
標準体重を目安に痩せすぎない。
1日3回、バランスのとれた食事を摂る


十分な睡眠をとる
年齢に応じた睡眠時間をとる。成人は6時間以上(理想は7時間)
午後11時迄には就寝する


熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

口内炎など、口腔トラブルに『甘露飲(かんろいん)』!!

口内炎、歯茎の腫れや出血、舌の荒れ等の疾患は治りにくく長引きます。
口腔内は神経が敏感なので、気になって仕事や授業に集中できないという方が多いのではないでしょうか。

いざ治療する時は、表面上に見えているので外用薬を使う方が多いと思います。

漢方では、口腔内に炎症などの疾患が起こる場合は、脾胃(胃腸)に湿(湿気のようなもの)が滞って、熱を持つことによって起こると考えます。
湿が溜まる可能性が高いのが、脂物、甘い物、冷たい物、お酒、辛い刺激物の食べ過ぎです。

こんな時に使うのが、口腔内の炎症のスペシャリスト

甘露飲(かんろいん)

という漢方薬です。

口腔内の炎症を沈め、脾胃にある湿熱を取り除き、根本も正していく漢方薬です。口内炎であれば数日で好転してくる方が多いです。
但し、服用に注意が必要です。炎症をとることに重点をおいているため、体を冷やす生薬が多く入っています。短期間で疾患の状態を見ながら服用していくと良いです。

慢性的な口腔内のトラブルでお困りの方、ぜひご相談ください。

熊本・菊陽町の漢方薬店 菜の花漢方堂