花粉症

<花粉症>


花粉症の方にとって、2月~4月は、鼻水、鼻詰まり、クシャミ、目のかゆみ、目の充血などに悩まされる憂鬱な時期です。相談を受けていると、生活習慣を少し改めると花粉症が緩和される方もおられます。本ページでは、原因、使う漢方薬、養生などをお話していきます。


花粉症は、花粉などのアレルギー物質が鼻腔内の粘膜に付着することにより、強いアレルギー反応が引き起こされ、先程挙げた症状がでてきます。病院へ受診すると抗アレルギー剤で対応することが多いです。

 


<漢方での花粉症対応>

では漢方の視点で花粉症の原因を説明し、対応を話していきたいと思います。
花粉症の鼻水、クシャミなどアレルギー反応が強く出ているということは、免疫調整力が弱っていると考えます。免疫調整力は、漢方では衛気(えき)が担います。衛気とは、体の外から侵入する邪気から守るバリア機能とイメージされるとわかりやすいと思います。



この衛気は、五臓でいうと「肺」で作られます。そして、「肺」と隣合わせで親子関係にあるのが「脾」(胃腸)があります。生活習慣、主に悪い食生活から「脾」(胃腸)を傷めることで「肺」に影響し弱まり、しいては衛気も衰え、花粉症の症状が強く出ると考えます。



この五行学説に沿ったメカニズムから、漢方で花粉症の対策をする時は、「肺」と「脾」を中心にケアして、体質改善をはかります。また、症状がすでに出てしまっている場合もあると思いますので、対処療法も併せて紹介していきます。尚、漢方は、必ずお薬+養生が必須ですので併せて紹介いたします。


<未病先防の体質改善として>


衛気(バリア機能)や脾、肺の回復に、黄耆という生薬を中心にした漢方薬を使います。

漢方薬の一例)
イスクラ衛益顆粒(えいえきかりゅう)
桂枝加黄耆湯(けいしかおうぎとう)エキス細粒(コタロー)
黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)エキス細粒(コタロー)
など


次に養生です。(<-とても大事
・冷たい飲食物、なま物は極力さける
・温かい、消化の良い食べ物を腹八分目で摂る(暴飲暴食禁止)
・食事内容はバランスよく。食物繊維、発酵食品を摂りましょう。
・寝る3時間前から間食は避ける
・十分な睡眠時間をとる。日付が変わる前には就寝。夜更かししない
・体を冷やさない。寒い環境では衣服、カイロなどでしっかり防寒を心がける
・毎日のお通じがあるよう整える


体質改善はこれまでの悪い生活習慣を改めることによって、徐々に回復しますので、月単位で時間がかかることをご留意ください。

 


<花粉症の症状がすでにでてしまっている場合>


透明な鼻水がスタスタでてくる、くしゃみが頻発する、鼻炎

漢方薬の一例)
麗沢通気湯加辛夷(れいたくつうきとうかしんい)エキス細粒(コタロー)
小青竜湯(しょうせいりゅうとう)、苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)
など


鼻水が黄色い、目の奥が鈍痛する、鼻炎
漢方薬の一例)
精華 鼻淵丸(せいか びえんがん)
辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)エキス細粒(コタロー)
など


目のかゆみ、充血
漢方薬の一例)
消風散(しょうふうさん)エキス細粒(コタロー)
洗肝明目湯(せんかんめいもくとう)エキス細粒(コタロー)
など


花粉症の症状がすでにでてしまっている場合でも、養生は上記の体質改善で挙げたものと同様です。
症状が出ているときも、必ず養生はお忘れなく。


本ページをご覧になっていただき、少しでも花粉症が軽減し、健やかに生活できる手助けになれば幸いです(^^)
花粉症の相談も受け付けております。相談は予約制ですので事前にお電話、または当ホームページの予約ページからご予約ください。

 


※注意
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談して適切な漢方薬を購入し服用してください。


熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

私のアレルギー性鼻炎 軽減談


アレルギー性鼻炎の方多いですよね。
かくゆう私も幼少の頃からアレルギー性鼻炎持ちです。
物心ついたときからなので、40年くらいの付き合いです。


色々な機関より、アレルギー性鼻炎患者数の推移が発表されていて、私の世代くらいから多くなってきているようです。
(それ以前の調査結果が無いだけなのかもしれませんが)
乗りたくない流行りに乗ってしまった感じです(^^;

 


親も私も何とか治したいという思いから、色々試してみました。


幼少の頃は、評判の良い耳鼻科へ連れて行ってくれたり、
アレルギー性鼻炎に良いと言われるものを食べてみたり
など


しかし、良くなったという実感は「無かった」というのが正直な感想です。


2021年の今、
アレルギー性鼻炎向けのお薬や健康情報が世の中にいっぱいあふれているにもかかわらず、患者数は全く減らず、増加する不思議な現象が起こっているのも事実です。

 


そんな私ですが、
7年ほど前からあることをはじめて症状が軽減してきました。
あくまでも完治ではなく、症状の軽減です。

何をしたかと言うと

 


「冷たい食べ物、飲み物を極力摂らないようにしました」

 


読者:「えっ!?、それだけ」
と思われた方が多いと思います。

私:「はい、それだけです」

シンプルでしょ。
なので、とても継続しやすかったです(^^)

 


症状がひどかった時は、透明の鼻水が止まらなくて、1日で箱ティッシュを使い切ってしまうくらいでした。その上、症状が悪化する頻度も高かったです。


それが今では、症状が酷くなるのは年に10回以下。季節の変わり目に集中してます。

ただし、軽減を感じるまで、時間がかかりました。2年くらいかかってます。


 

「症状を軽減させてやろう」という気持ちではなく、「体を冷やすことは何につけても体に良くないから控えよう」という気持ちで始めたのが良かったのかもしれません。

すぐに結果を求めていたら、続かなかったと思います。

 


<同じアレルギー性鼻炎でお困りの方々へ>


アレルギー性鼻炎のお薬等を試しながらでもいいです。ベースに冷たい物は摂らないを守っていれば、いつか軽減してくると思います。

あせらず、気長に取り組みませんか。よかったら、ご参考にして下さい。

 


熊本県 菊陽町 菜の花漢方堂