漢方でストップ花粉症


『漢方でストップ花粉症』

「花粉症かな?」と思われる症状のお客さんがチラホラ来店されており、今年はすでに花粉症が始まっているようです。

花粉症シーズンに入ってから体質改善は、すでに遅いというご意見もあります。ただ経験則ですが、体質改善を行いながら、強く症状が出たときだけ漢方薬で対応という対処療法は有効です(^^b


さて漢方ではどんな対応するかというと、「衛気(えき:粘膜などの防衛力)を高める」ということを中心に行います。
すでに花粉症の症状が出ている時でも、衛気を高める漢方薬を服用していると、症状が楽になったり、治まりやすくなります。

もう1つの重要な漢方的な対応としては、「養生(ようじょう)」。日頃の生活習慣改善が重要です。養生を併用することにより花粉症の症状が軽くなりやすいので、店頭でも養生に重点をおいてお話しています。

 


それでは、花粉症での漢方薬の一例を示していきます。
<漢方薬>


<花粉症の症状がすでにでている場合>


🔹透明な鼻水がスタスタでてくる、くしゃみが頻発する、鼻炎
小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう) <-虚弱な体質の方
など
※インターネット上では掲載禁止の漢方薬もございます。ご来店時にご紹介いたします(^^)


🔹鼻水が黄色い、目の奥が鈍痛する、鼻炎
辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)
精華 鼻淵丸(せいか びえんがん
など


🔹目のかゆみ、充血
消風散(しょうふうさん)
洗肝明目湯(せんかんめいもくとう)
など


上記のケースにおいて衛気を高める次の漢方薬の併用をオススメしています。
イスクラ衛益顆粒(えいえきかりゅう)

 


<花粉症の体質改善>
黄耆(おうぎ)という生薬を中心にした漢方薬を使って衛気(バリア機能)を高める体質改善行います。


イスクラ衛益顆粒(えいえきかりゅう)
桂枝加黄耆湯(けいしかおうぎとう)
黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)
荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)
など

 


<養生>
養生のポイントは2つ。「体を冷やさない」「腸内環境を整える」です。
次に示す養生を心がけてみてください。


🔶冷たい飲食物、なま物、生野菜は極力さける
🔶温かい、消化の良い食べ物を腹八分目で摂る(暴飲暴食禁止)
🔶食事内容はバランスよく。食物繊維、発酵食品を摂りましょう。
🔶寝る3時間前から間食は避ける
🔶毎日のお通じがあるよう整える
🔶十分な睡眠時間をとる。日付が変わる前には就寝。夜更かししない
🔶体を冷やさない。寒い環境では衣服、カイロなどでしっかり防寒を心がける

 


養生は体質改善の1つです。予防でも治療中でも有効ですので、実践されることをオススメします。

本ページをご覧になっていただき、少しでも花粉症が軽減し、花粉症シーズンを乗り切る手助けになれば幸いです(^^)


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談して適切な漢方薬を購入し服用してください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

鼻みず鼻詰まりは寒熱を見極めて


『鼻みず鼻詰まりは寒熱を見極めて』

12月に入り寒さが増し、鼻みず鼻詰まりの方が多くなってきたなと感じます。

冬は、寒さやカゼなどの要因に加え、乾燥でホコリが舞いやすくなり、そのハウスダストが鼻を刺激することで、鼻みず鼻づまりを起こさせます。

漢方で鼻みず鼻詰まりをみるとき、今の症状は、寒”,熱”どちらの要因が強いかを確認します。

鼻みずが透明でスタスタ多く出て、鼻詰まりも伴っているときは、寒の要因が強いと捉えます。併せて、後鼻漏を訴える方が多いです。

一方、鼻みずが黄色または緑色の色がついていてドロっとしており、鼻詰まりが伴っているときは、熱の要因が強いと捉えます。併せて、目の奥に痛みや頭重感を訴える方もおられます。

余談ですが、相談を受けていると、透明なスタスタ鼻みず鼻詰まりの症状がよく出る方が、疲れなどで免疫が落ちて、副鼻腔で細菌が繁殖し、炎症をともない熱の鼻みず鼻詰まりに変わっていくというパターンが多いです。

 


では、症状、体質にあわせて、適する漢方薬をご紹介します。

<<漢方薬>>


◆寒が原因
体力がある方:小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
虚弱な方:苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)


体を温め、水をさばく生薬で鼻みず、鼻詰まりに対処していくのは同じです。しかし、小青竜湯は体力があり急性かつ短期間の服用に向きます。一方、虚弱で体力がなく慢性化している方は、苓甘姜味辛夏仁湯が適しています。

 


補足)日頃からの予防や体質改善


衛益顆粒(えいえきかりゅう)
荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)

 


◆熱が原因


辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)
鼻淵丸(びえんがん)


寒性の生薬で炎症を鎮め、鼻みずをかきだす生薬で繁殖した細菌を排出し、鼻詰まりとドロッとした鼻みずの改善をしてくれます。

 


次に鼻みず鼻詰まりでの養生をご紹介します。
<<養生>>


鼻みず鼻詰まりの根本原因は、”寒”です。よって、養生は、体の中に冷えを作らないことが最優先です。


🔶体を冷やさない


🔶冷たい飲食物を避ける


🔶マスクを着用し寒暖差や乾燥、アレルギー物質から敏感な鼻粘膜を守る


🔶十分に休養し体力を落とさないようにする

 


鼻みず鼻詰まりは、煩わしく地味にツラく、仕事や勉強の効率を落とします。長く続けば睡眠を妨げて不眠、口呼吸になり喉を傷めるなどして、次の大きな病気への引き金にもなります。よって、早めのケアで日頃の体質を改善することが重要になってきます。

鼻みず鼻詰まりでお困りの方は是非ご相談ください。症状と体質をしっかり見極め、適切な漢方薬と養生をご提案致します。

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談して適切な漢方薬を購入し服用してください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

風邪症状への対応と漢方薬

🔶感冒初期🔶
風邪の引き始めは、発熱、悪寒、咳、咽頭痛など複数の症状が同時に起こってくることが多いです。

漢方では複数の症状から風邪のタイプを見極めて漢方薬を使い分けます。
イメージしやすいように赤いカゼ青いカゼ黄色いカゼの3タイプに分けて説明していきます。


◎青いカゼ
<特徴的な症状>
ぞくぞくと悪寒がする、発熱(汗は出ていない)、頭痛、咳


このような時は、身体を温めて、汗を出させて外にカゼを追い出す漢方薬を使います。


漢方薬の一例)
葛根湯(かっこんとう)、麻黄湯(まおうとう)


<服用のポイント>
症状がでたら速やかに服用。


但し、次の注意をご留意ください。
※インフルエンザの流行期で、急な高熱と四肢の関節の痛み等がありましたら、まず病院へ行きましょう。
※小さな子どもの場合(小学校低学年くらいまで)、38℃以上の熱が数時間以上続くようなら、病院へ行きましょう。熱けいれん等で非常に危ない容態になる可能性もあるためです。

 


◎赤いカゼ
<特徴的な症状>
熱っぽい(発熱)、のどが腫れる痛む、頭痛、咳


このような時には、消炎抗菌作用をもつ漢方薬を使います。


漢方薬の一例)
涼解楽T(りょうかいらく)
金羚感冒散(きんれいかんぼうさん)


<服用のポイント>
症状がでたら速やかに服用。

 


◎黄色いカゼ
<特徴的な症状>
悪心、吐き気、嘔吐、発熱、下痢、倦怠感


いわゆるお腹の風邪や夏風邪と呼ぶような時です。制吐作用、清熱解毒作用の生薬を含む漢方薬を使います。


漢方薬の一例)
勝湿顆粒(しょうしつかりゅう)
藿香正気散(かっこうしょうきさん)


<服用のポイント>
症状がでたら速やかに服用。


感冒初期3タイプの漢方薬一例を示しましたが、強くでている症状によってはプラスした方が良い漢方薬も以下に示します。


・咳が強い時
麻杏止咳顆粒(まきょうしがいかりゅう)
一風飲 せき止め(いっぷういんせきどめ)


・頭痛がひどい時
頂調顆粒(ちょうちょうかりゅう)


・透明な鼻水が多い時
小青竜湯(しょうせいりゅうとう)


・黄色っぽいネバネバした鼻水、痰が多い時
鼻淵丸(びえんがん)
辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)
桔梗石膏(ききょうせっこう)

 

 


🔶感冒中期以降🔶
カゼを引いてから4日以上たってくると、寒気・熱が残っていたり、悪寒発熱を繰り返したり、食欲がなかったり、倦怠感があったりしてきます。


このような時に使う漢方薬の一例を示します。
小柴胡湯(しょうさいことう)
柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)
参蘇飲(じんそいん)


但し、カゼが長引いてくると、咳がなかなか治まらない、体力低下してきたなどの状態によって、漢方薬を足したり、変えたりと対応が変わってきます。カゼが長引いた時は、漢方の専門知識を有する医師、薬剤師、登録販売者へ相談することをお勧めします。


カゼは万病のもとです。本ページを参考にしていただき、自分や家族にあう漢方薬を常備し、カゼを引いた時に速やかに対応していただけると幸いです。


熊本 菊陽町 菜の花漢方堂