食欲不振の漢方薬


『食欲不振の漢方薬』

食欲不振と言っても原因は様々。ただ、相談をしていると、だいたい3つの原因による胃腸機能の低下に分類されるんです。


(1)過労、大病後、長く病気を患っている、少食などによるエネルギー不足(気虚)
(2)ストレス(気滞)
(3)偏食、間食、水分のとりすぎ(痰湿)


※原因は1つではなく、重なっていることの方が多いです。

因みに、暑さでの食欲不振は上記の(1)、(3)が原因であることが多い。(1)の場合は、もともとエネルギー不足のところへ、暑さで代謝が上がり、よりエネルギー不足で胃腸を動かすことができずに食欲不振になる。(3)の場合は、冷たい飲食物の摂り過ぎにより胃腸機能を低下させての食欲不振になります。


原因が特定できて、問診でその方の体質などがわかってくれば漢方薬はおのずと決まってきます。
では、食欲不振に対する代表的な漢方薬の一例をご紹介します。


<漢方薬>


健胃顆粒(けんいかりゅう)または香砂六君子湯(こうしゃりっくんしとう)
上述の3つの原因をすべてカバーするので、食欲不振のファーストチョイスで提案する漢方薬です。
痰湿、気虚、気滞のいずれかが強く出ている場合は、本剤をベースにして、各原因を補足する漢方薬を足していきます。


◆補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
体力が落ちて虚弱な状態で食が細くなっている人の食欲不振に


◆柴芍六君子湯(さいしゃくりっくんしとう)
ストレスが原因で、みぞおちあたりのつかえを感じているような食欲不振に


◆加味平胃散(かみへいいさん)
前に食べた物が残っているような食の滞りの胃もたれ、胸焼けなどでの食欲不振に


勝湿顆粒(しょうしつかりゅう)または藿香正気散(かっこうしょうきさん)
梅雨や夏場の湿度が高い暑い時期に、水や生もの摂り過ぎによる食欲不振に。
気分が悪い、ひどい時は嘔吐の症状を伴うことがあります。

 


次に食欲不振予防の養生をご紹介します。

<養生>


🔸温かい、消化の良い食べ物を腹八分目で

🔸脂っこい物、甘い物、味の濃い物、辛い物を摂りすぎない

🔸冷たい飲み物と一緒に食事を摂らない

🔸寝る3時間以内に間食はしない。

🔸体力低下、疲労蓄積の方は、休養をこころがける

🔸水分補給はほどほどの量で

 


食欲不振は、体を動かすエネルギー、体を作り/修復する材料が入ってこなくなることを意味します。長引けば、様々な不調のきっかけになり、または、今の不調をより悪化させてしまいます。

食欲不振が起こった時は、早めの対応が大切です。また、日頃から食欲不振にならないよう、養生を実践することが大事です(^^)

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談して適切な漢方薬を購入し服用してください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

受験の養生

<徒然養生>



受験の養生

新年を迎え、受験生はラストスパートですね

試験に向けて、追い込み勉強も大事ですが、試験当日ベストパフォーマンスを引き出すためには、今から体調と生活習慣を整えることも大事です。

そこで今回は、受験生に向けた養生をご紹介します。


✨受験の養生✨


🔶毎日、十分な睡眠をとる
少しでも勉強を頑張ろうとして、睡眠を削って深夜まで勉強しがちですが、逆に最も能率を下げます。そして、免疫力を下げてしまいカゼを引きやすくなります。夜更かし厳禁ですよ。


🔶起床したら陽の光を浴びる
朝、陽の光を浴びることでセロトニン産生がアップします。セロトニンは精神を安定させ、不安やイライラを回避してくれますので、試験中のパフォーマンスが上がります。


🔶3度の食事をしっかり摂る
よく噛んで、温かい食べ物を腹八分目で食べる。
漢方で脳は髄の海と言われ、腎に属します。腎を養うには後天の本である食事が最も大事とされています。特に朝食は抜いたらダメですよ。


🔶睡眠の質を高める(就寝前にやるべき事)
①3時間前に食事を済ます。その後、間食しない
②1時間前にお風呂を済ます
③1時間前からスマホは見ない


🔶寝る前に感謝する
あなたの戦いは、決して独りじゃない。必ず家族が、友人が、周りの人があなたを応援し支えています。寝る前に応援してくれている人を思い出し、感謝すれば、必ず良い方向に動き出します。

 


さあ今日から、受験養生はじめましょう😊
良い結果につながることを願っています。
ファイト!!受験生

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

関節痛、神経痛への取り組み方

<徒然養生>



関節痛、神経痛への取り組み方

寒くなってくると関節痛、神経痛などの症状での相談が増えます。



写真は、関節痛、神経痛などの症状でよく提案する漢方薬を載せました。これでも棚からひとつまみ、ほんの一部なんですよ😊。他にもたくさんの種類があります。


なぜ、こんなにも種類があるのかというと


🔸急性なのか慢性なのか
🔸患部に熱をもっているかいないか
🔸1日中痛いのか、例えば夜に痛みが増大するのか
🔸雨が降る時に痛みだすのか
🔸冷え、食事の偏り、運動不足などからくる血行不良による痛みかどうか
🔸加齢、運動不足で筋肉低下からくる痛みかどうか
など


人によって症状や原因が様々なので、使う漢方薬を変えていく必要があるからです。
(鎮痛薬で、ただ痛みを止めるだけでは無いんです)

そして、関節痛、神経痛に取り組む時、漢方薬より重点をおくのが養生です。
養生は8割くらい重要で、漢方薬は2割くらいと思ってください。

理由は、関節痛、神経痛は、生活習慣から起こっていることがほとんどです。よって、食事、筋力をつける運動など日頃の養生がとっても大切になってくるからです。

本来なら、ここで漢方薬、養生を紹介していきたいのですが、関節痛、神経痛の症状によって、提案する漢方薬、養生も変わります。

良かったらお店にご来店いただき、相談でしっかりお話を聞かせてください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂