痰湿の養生

徒然養生



痰湿の養生


熊本、今週は雨が多い予報。湿度が高くなりそうです。
そして6月になれば梅雨になり、ずっと湿度が高い気候が一か月ほど続きますね

このような湿度が高い気候の折、体も湿を溜め込みやすくなります。

湿が溜まった状態(痰湿)では


🔹体が重い
🔹口が粘る
🔹むくみやすい
🔹下痢をしやすくなる
🔹頭が重く、めまいがする
🔹太る(水太り)
🔹脂っぽい(肌)
🔹おりものが多い
 などの体の不調が起こってきます。


中医学で脾(胃腸)は生痰の源と言われており
冷たい飲食物、甘い物、脂物、味の濃い物を摂りすぎると
脾を傷め、痰湿になりやすくなります。

それでは、痰湿を避けるための養生をご紹介します。


1.冷たい飲食物を避け、甘い物、脂物、味の濃い物を摂りすぎない
2.なるべく温かい飲食物を食べる
3.腹八分目、よく噛んで食べる
4.湿をさばきやすい食材を取り入れる
 キノコ類(しめじ、なめこ、シイタケ、エノキ)
 根菜類(大根、ごぼう、カブ)
 海藻類(ひじき、のり、わかめ、こんぶ)
 里芋、こんにゃく、タケノコ、トウモロコシなど
5.適度な運動とお風呂で発汗し、汗かいて余分な水を出す


優先度が高い養生は、1~4の脾に関する養生です。
いきなり全てをするのは大変ですので、
できるところからはじめて、今からの湿が高い気候を乗り切りましょう(^^)

※写真は今が見頃の熊本県農業公園カントリーパークのバラ園(2022/5/8撮影)

熊本県 菊陽町 菜の花漢方堂

冬病夏治(とうびょうかち)

徒然養生



冬病夏治(とうびょうかち)~冬の病いは夏に治す~


冬⛄になると悪化する症状(カゼを引きやすい、喘息がでる、胃腸が弱い、膝腰が痛むなど)がある人は、夏🌻のうちから養生や漢方薬を使って治していく。または予防、軽減するという考え方です。

中国などでは、「三伏貼」と言って、三伏の期間に生薬を含んだ湿布をツボなどに貼る養生法があります。三伏というのは、夏至以降の三つの庚(かのえ)の日(初伏、中伏、末伏)の総称で、2022年の今年だと7/16~8/15にあたります。

よく暑中見舞いに「三伏の候」「三伏の折」などと記載されているのでご存じの方も多いかもしれません。

さて、このようにとても暑い時期に”漢方薬を使う”、”生薬湿布をツボに貼る”、”鍼灸をする”などはとても良いことですが、手間をかけなくても、冬病夏治は日頃の養生でできます。


①クーラーで体を冷やしすぎない
②冷たい飲食物を摂り過ぎない
③過度に辛い物や油もの、生ものなどを摂りすぎない
④温性の食材を摂り入れ陽を補う
 生姜、みょうが、ネギ、しそ、ニラ、にんにく、らっきょう、シナモン、羊肉、うなぎなど
※【注意】胃腸が弱く、消化力が落ちている時は、無理して肉などの消化が悪いもので補わない。最優先は、消化できること


現代は、自ら寒を体にとり入れてしまい、陽を傷つけているので、特に①と②の養生を実践されるだけでも、今年の冬、体調が良い方へ変わってきますよ😊

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

怪病多痰(かいびょうたたん)

徒然養生



怪病多痰(かいびょうたたん)


湿度が高い日が続き、梅雨本番を感じます😊
漢方で、体に悪い影響を与える湿気を湿邪と言います。湿気が高い時期は体の外から湿邪が侵入しますし、冷たい物、なま物などを摂りすぎると体の中から湿邪は作り出されると考えます。
湿邪の一例を示すと、膝が痛くなったり、お腹の調子が悪くなったりなど

湿は、体にとって不要な病的な水です。
湿が悪化していくと


湿(しつ)→水(すい)→飲(いん)→痰(たん)


と状態が変化し、痰になると粘土が高いドロネバの悪い状態です。


中医学に
怪病多痰(かいびょうたたん)
という言葉があります。

原因不明の病や慢性病の多くは、””が関係しているという意味です。昔から健康に過ごすためには、痰湿を溜めないことが良いという戒めの言葉なんです。

 


それでは、
痰湿を溜めない養生をご紹介します✨


🔸冷たい飲み物、なま物、甘い物を摂りすぎない
🔸適度な発汗を心がける
🔸痰湿によい食材を食事に取り入れる
緑豆もやし、ごぼう、大根、冬瓜、
ピーマン、小松菜、とうもろこし
えおきたけ、なめこ、たけのこ
里芋、こんにゃく
昆布、わかめ、のり、ひじき
緑茶、はと麦茶
など


できるところから養生をとりいれて
痰湿を溜めない体作りで
梅雨を健康に乗り切りましょう😊


熊本 菊陽町 菜の花漢方堂