『”ほてり・のぼせ”は漢方で解消しよう!!』
題名にあげた”ほてり・のぼせ”という症状。手足がほてったり、顔がほてったり・のぼせたり、体全体がほてったり、のぼせたり等、症状の現れかたは様々です。
漢方の視点で原因を探っていくと、陰虚(いんきょ)という病態に絞られます。
陰虚(いんきょ)とは、気・血・水の内、血と水が不足している状態を言います。
ほてり、のぼせをイメージできるように言い換えると、潤い(血水)不足で、熱を冷ますことができないため、”ほてり・のぼせ”という症状が現れていると言えます。
さて、上述したように原因は陰虚ですが、ほてりかた・のぼせかた、または部位で、漢方薬は変わっていきます。
一例を以下に挙げてご紹介していきます。
<漢方薬>
◆手足のほてり
杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)
六味丸(ろくみがん)
◆手足のほてりに加え、顔がのぼせる
瀉火補腎丸(しゃかほじんがん)
知柏地黄丸(ちばくじおうがん)
黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
◆顔がのぼせる、イライラを伴う
加味逍遙散(かみしょうようさん)
逍遙顆粒(しょうようさん)
知柏地黄丸(ちばくじおうがん)
黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
婦宝当帰膠(ふほうとうきこう) <-血不足を伴う時
◆顔がのぼせるが、下肢が冷える(上熱下寒)
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
◆顔がほてる、または、のぼせて赤い
清営顆粒(せいえいかりゅう)
清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)
◆体の皮膚、肌のほてり
温清飲(うんせいいん)
三物黄芩湯(さんもつおうごんとう)
◆大量に発汗、疲労後のほてり
麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)
生脈散(しょうみゃくさん)
◆体、顔がのぼせて便秘しがち
桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
麻子仁丸(ましにんがん)
◆高血圧に伴う随伴症状でのほてり
七物降下湯(しちもつこうかとう)
<養生>
🔶冷たい飲食物は、極力控え、温かい物を摂る
体の中を冷やすと胃腸機能が低下し、血水が補えません
🔶腹八分目で、食材はバランスよく摂ること
【オススメ食材】~季節にあった旬の食材を~
人参、小松菜、ほうれん草、トマト、れんこん、白菜、きゅうり
豆腐、黒豆、小豆、黒ごま、
豚肉、鶏肉、レバー(牛・豚・鶏)、
貝類(あさり、しじみ、はまぐり、アワビ)
プルーン、レーズン、イチゴ、桃、クコの実
梨、りんご、レモン、スイカ
🔶過度な仕事、勉強、運動は控え、無理をしない
🔶十分な睡眠をとる
陰虚の状態は、短期間(数日程度)での回復は厳しいです。腰を据えて、養生と漢方薬で少しずつ改善していきましょう(^^b
<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談し、適切な漢方薬をご購入ください。
熊本 菊陽町 菜の花漢方堂