怪病多痰(かいびょうたたん)

徒然養生



怪病多痰(かいびょうたたん)


湿度が高い日が続き、梅雨本番を感じます😊
漢方で、体に悪い影響を与える湿気を湿邪と言います。湿気が高い時期は体の外から湿邪が侵入しますし、冷たい物、なま物などを摂りすぎると体の中から湿邪は作り出されると考えます。
湿邪の一例を示すと、膝が痛くなったり、お腹の調子が悪くなったりなど

湿は、体にとって不要な病的な水です。
湿が悪化していくと


湿(しつ)→水(すい)→飲(いん)→痰(たん)


と状態が変化し、痰になると粘土が高いドロネバの悪い状態です。


中医学に
怪病多痰(かいびょうたたん)
という言葉があります。

原因不明の病や慢性病の多くは、””が関係しているという意味です。昔から健康に過ごすためには、痰湿を溜めないことが良いという戒めの言葉なんです。

 


それでは、
痰湿を溜めない養生をご紹介します✨


🔸冷たい飲み物、なま物、甘い物を摂りすぎない
🔸適度な発汗を心がける
🔸痰湿によい食材を食事に取り入れる
緑豆もやし、ごぼう、大根、冬瓜、
ピーマン、小松菜、とうもろこし
えおきたけ、なめこ、たけのこ
里芋、こんにゃく
昆布、わかめ、のり、ひじき
緑茶、はと麦茶
など


できるところから養生をとりいれて
痰湿を溜めない体作りで
梅雨を健康に乗り切りましょう😊


熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

瘀血(おけつ)の養生

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瘀血の養生

漢方では、血の巡りが悪い状態を瘀血(おけつ)と言います。

相談をしていて、瘀血の人は


🔸目の下にくま
🔸シミ・そばかすが多い
🔸手足の冷え
🔸首・肩が凝る
🔸生理痛(刺すような固定痛)
🔸舌の色が暗い
🔸肌がザラザラしている

などをよくお話されます。


原因を探ってみると、気滞(きたい)、痰湿(たんしつ)、血虚(けっきょ)の3タイプに、瘀血の人は多いと感じています。


🟣気滞瘀血
血を押し出す力の「気」が滞り、血の巡りが悪くなっている状態

🟣痰湿瘀血
冷たい飲食物、肥甘厚味(甘い物、脂の物、味の濃い物の事)の摂りすぎ、運動不足で、いわゆる血液ドロドロで血の巡りが悪い状態

🟣血虚瘀血
血が不足しており、血が巡らない状態


あくまでも私の経験則ですが、
気滞瘀血は日頃強いストレスを受ける人に多く、
痰湿瘀血は一日中デスクワークの人に多く、
血虚瘀血は偏食、食事の量が少ない人に多いと感じます。

 


それでは、瘀血に対する生活養生をご紹介します。


🔶ストレスを溜めない
趣味、好きな事に没頭、家族・友人に話すなどしてストレスを溜めないようにしましょう
🔶食事は温かい、消化の良い物をよく噛んで食べる
🔶食事の量は腹8分目
🔶バランスの取れた食事を心がける
参考までに
血の巡りをよくする食材
玉ねぎ、ネギ、ナス、にんにく、
らっきょう、生姜、みょうが、黒酢、山椒
青魚(あじ、いわし、さば)
血を補う食材
人参、ほうれん草、小松菜、黒ごま、
黒豆、小豆、ぶどう、レーズン、イチゴ
プルーン、ナツメ、あさり、しじみ、
牡蠣、レバー、鶏肉


瘀血は、日々の生活習慣からできてきます。
上記の養生をできるところから実践して、血の巡りをよくし、元気に過ごしたいですね😊


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日本の夏🌻、胃腸の冬

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日本の夏🌻、胃腸の冬

何の話?と思われた方が多いと思います😆

まずは昔話を聞いてください。

日本で冷蔵庫が普及し始めたのは昭和30年代後半。そして、昭和50年あたりで、ほぼ全世帯が保有するようになりました。
この間、わずか10年ちょっと。
驚くべきスピードで冷蔵庫は普及し、長期保存ができて、且つ冷たい物がいつでも飲食できるようになりました。

でも・・・
人の体は10年ちょっとで劇的な進化もしないですし、冷たい物への順応もできません。

昭和50年代あたりから夏なのに胃腸が冬の寒さにさらされることになります。胃腸の冬の時代といっても過言ではないです。

ところで、冷蔵庫の温度をご存じですか❓
設定にもよりますが、約2〜6℃です。
体温と約30℃の差があります。

想像してみてください。
約2〜6℃の飲み物が一気に胃腸に入ってきたら・・・
そりゃもう、胃腸を中心に何が起こったかもわからないうちに、内臓はフリーズ状態になります。
そう、冬にかじかんで動きが悪くなるのと一緒で、冷えた内臓は動きが悪くなってしまいます。

このとき、急性で起こってくる不調としては


・消化不良
・腹が痛くなる
・下痢
など


毎日続ければ、もっと重い不調を招くことにつながります。


では、
養生をご紹介します。と言っても単純明快です。

🔸夏でも常温以上の飲食物を摂るようにしましょう
🔸冷たい物を摂ったあとは、プラスで温かい飲食物をとりましょう
🔸生姜、紫蘇、ネギなどの温性の薬味を摂るようにしましょう


今回、養生というより
冷たい飲食物は、体にとって大きな負担だと言うことを知っていただきたくて書きました。

この夏、胃腸を冷やしての不調相談が少しでも減ることを願っています😊


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