この仕事をしていて良かったと思うこと

お店であった、ちょっとほっこりしたことを書きます。

先日の正午過ぎ、そろそろお昼にしようかなと考えていたら
店のドアが開いて、60代くらいの男性客がご来店。

平日のお昼に、男性のお客さん(以降、お父さん)は珍しいなと思っていたら
開口一番

「耳鳴りに良い薬はある?」

と元気な声で話されました。

「ご本人様が耳鳴りですか?」

と尋ねると

「違う違う、カミさんが耳鳴りで・・・」

お話を聞いていくと、奥さんが何年も耳鳴りに苦しんでいるということでした。

ご本人では無い為、入手する情報は少ない中、得た情報から漢方薬を提案し、
ご購入くださることになりました。

会計の時です。

「当店は、チラシか何かでお知りになってですか?」

と尋ねたら、
このお父さん、近所の方ではなく、
仕事で50km程離れた隣の市から来られていて
車で当店の前を通った時、のぼりに書かれている耳鳴りを見て、来店してくださいました。

私は、それを聞いて驚きました。

だってですよ、

車を運転していて、ぱっと目に入った「耳鳴りののぼり」をみて
良い薬があったら、奥さんに買っていこうとなるのは、

奥さんの耳鳴りをいつも気遣っていないと思いつかないですし、行動に移せないことだからです。
このお父さんの奥さんを思う気持ちが伝わってきて、とても心が温かくなりました。

そのお父さん、財布からお金を出す時、
「俺のお小遣いが、カミさんで、無くなっていくーー」と

温かい笑顔で

嬉しそうに

照れくさそうに

話されました。

「奥さん喜んでくれるといいですね」と心のなかで思いながらお釣りを渡しました。

 


この仕事をしていて良かったと思うことは、
人の心の温かさに触れたときです

 


また仕事で、店の近くに来るそうなので、来店されたら奥さんの

耳鳴りが良くなっているか聞こうと思っています。

でも、このお父さん。
効果があったか、なかったかは、ご来店された時に顔ですぐ判断できそうなので

ちょっとドキドキしてますが、いま楽しみに待っています(^^)