梅雨の体調悪化は漢方でケア


『梅雨の体調悪化は漢方でケア』

今年は梅雨入りが遅いと言われていますが、あと1週間もすれば☔雨の季節になりそうです。

梅雨の時期🌈は、湿気に悩まされます。体も例外ではありません。
中医学では、雨や湿気の多い環境での湿邪を外湿💧。胃腸の機能低下で水をさばく力が落ちて体内に水湿が溜まった状態を内湿💧と分けています。

生活習慣から、もともと内湿がある方は、梅雨時期に外湿が影響を及ぼし、とくに調子が悪くなります。
例えば、次のような症状をよく訴えられます。


🔹食欲不振
🔹胃がむかむかする
🔹腹痛(しぶり腹)
🔹下痢、軟便
🔹体がおもだるい
🔹頭重感
🔹倦怠感
🔹おりものが多い
🔹尿が濁る(尿道炎、膀胱炎など)
🔹関節痛または関節が動かしにくい


湿邪に侵された症状は、去湿作用をもつ生薬で主にして構成された漢方薬と養生で対応していきます。

<漢方薬>
漢方薬は一例です。体質によって使う漢方薬も変わります。また、ここに載せていない漢方薬が適切な場合がございます。購入時は、専門家へ症状を説明して購入することをオススメします。


◆食欲不振、胃がむかむかする
健胃顆粒(けんいかりゅう)
勝湿顆粒(しょうしつかりゅう)


◆腹痛
理中湯(りちゅうとう)<-大人に使うことが多い
小建中湯(しょうけんちゅうとう)<-小児または高齢者に使うことが多い


◆下痢、軟便
葛根黄連黄芩湯(かっこんおうれんおうごんとう)
健脾散エキス顆粒(けんぴさんえきすかりゅう)<-軟便が続く場合


◆消化不良での胃の不快感が続くとき
健胃顆粒(けんいかりゅう)
加味平胃散(かみへいいさん)


◆体がおもだるい、倦怠感、頭重感があるとき
勝湿顆粒(しょうしつかりゅう)
苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)


◆おりものが多い、尿が濁る
瀉火利湿顆粒(しゃかりしつかりゅう)


◆関節痛または関節が動かしにくい
疎経活血湯(そけいかっけつとう)
五積散(ごしゃくさん)

 


<養生>
養生は、前回の「雨の時期の養生」で伝えたものと、ほぼ一緒です。


🔶水分補給は、人肌以上の温かい飲み物で
温かい緑茶がオススメ


🔶食事は、冷たい飲み物と一緒に摂らない


🔶夕食後の間食、夜食はしない


🔶次のような食材を積極的に使い、余分な水をさばく
緑豆もやし、ごぼう、大根、生姜、シソ、ネギ
里芋、こんにゃく、ピーマン、小松菜、チンゲン菜、とうもろこし
きのこ類(しいたけ、えのき、しめじ、なめこ等)
海藻類(昆布、わかめ、のり、ひじきなど)
緑茶、はと麦茶、生姜


🔶甘い物(あまいもの:白糖を使ったお菓子、清涼飲料水など🍧)、脂物(あぶらもの🍟)、味(あじ)の濃いもの🍜、アルコール🍺は控えめに
『あ』のつく物は程々にと、お店では話しています(^^)


🔶毎日、適度な発汗を心がける(運動、入浴など)


🔶デスクワークが主な方は、下半身に筋肉をつける

大きな筋肉がある下半身を鍛えることで、血、水の循環も良くなり、かつ筋肉は水分を蓄えてくれます。むくみなども生じにくくなります。


以上です。漢方薬や養生で体の不要な水をうまくさばいて、元気に梅雨を乗り切りましょう(^^)

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談し、適切な漢方薬をご購入ください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

鼻みず鼻詰まりは寒熱を見極めて


『鼻みず鼻詰まりは寒熱を見極めて』

12月に入り寒さが増し、鼻みず鼻詰まりの方が多くなってきたなと感じます。

冬は、寒さやカゼなどの要因に加え、乾燥でホコリが舞いやすくなり、そのハウスダストが鼻を刺激することで、鼻みず鼻づまりを起こさせます。

漢方で鼻みず鼻詰まりをみるとき、今の症状は、寒”,熱”どちらの要因が強いかを確認します。

鼻みずが透明でスタスタ多く出て、鼻詰まりも伴っているときは、寒の要因が強いと捉えます。併せて、後鼻漏を訴える方が多いです。

一方、鼻みずが黄色または緑色の色がついていてドロっとしており、鼻詰まりが伴っているときは、熱の要因が強いと捉えます。併せて、目の奥に痛みや頭重感を訴える方もおられます。

余談ですが、相談を受けていると、透明なスタスタ鼻みず鼻詰まりの症状がよく出る方が、疲れなどで免疫が落ちて、副鼻腔で細菌が繁殖し、炎症をともない熱の鼻みず鼻詰まりに変わっていくというパターンが多いです。

 


では、症状、体質にあわせて、適する漢方薬をご紹介します。

<<漢方薬>>


◆寒が原因
体力がある方:小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
虚弱な方:苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)


体を温め、水をさばく生薬で鼻みず、鼻詰まりに対処していくのは同じです。しかし、小青竜湯は体力があり急性かつ短期間の服用に向きます。一方、虚弱で体力がなく慢性化している方は、苓甘姜味辛夏仁湯が適しています。

 


補足)日頃からの予防や体質改善


衛益顆粒(えいえきかりゅう)
荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)

 


◆熱が原因


辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)
鼻淵丸(びえんがん)


寒性の生薬で炎症を鎮め、鼻みずをかきだす生薬で繁殖した細菌を排出し、鼻詰まりとドロッとした鼻みずの改善をしてくれます。

 


次に鼻みず鼻詰まりでの養生をご紹介します。
<<養生>>


鼻みず鼻詰まりの根本原因は、”寒”です。よって、養生は、体の中に冷えを作らないことが最優先です。


🔶体を冷やさない


🔶冷たい飲食物を避ける


🔶マスクを着用し寒暖差や乾燥、アレルギー物質から敏感な鼻粘膜を守る


🔶十分に休養し体力を落とさないようにする

 


鼻みず鼻詰まりは、煩わしく地味にツラく、仕事や勉強の効率を落とします。長く続けば睡眠を妨げて不眠、口呼吸になり喉を傷めるなどして、次の大きな病気への引き金にもなります。よって、早めのケアで日頃の体質を改善することが重要になってきます。

鼻みず鼻詰まりでお困りの方は是非ご相談ください。症状と体質をしっかり見極め、適切な漢方薬と養生をご提案致します。

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談して適切な漢方薬を購入し服用してください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂