『今年は早めに湿邪対策を(^^b』
5月中旬ですが、九州南部は梅雨入り。今年は、梅雨の期間が長くなるのかな?(T-T)
毎年、雨の季節は
「湿気と暑さで体の調子が悪くなりやすくなるので、特に注意が必要です」
と、店頭でよく話します。
現代は、あまり体を動かさないところへ、冷たい飲み物、食べ物を多く摂ってしまい、体の中に湿邪(内湿邪:ないしつじゃ)が生じています。(今は、1年を通して、内湿邪があると言ってもよいと考えています)
そこへ、外気の湿気や暑さの湿邪(外湿邪:がいしつじゃ)が重なると、体調を崩しやすくなり、症状が強くでます。
湿邪からくる症状を挙げてみますと
🔹倦怠感
🔹めまい
🔹軟便、下痢(粘度の高い便、臭いが強い便)
🔹食欲不振
🔹口の中がネバネバ。舌苔が厚い
🔹下半身が重い
🔹悪心、吐き気
🔹胃もたれ
🔹尿の出が少ない、尿の濁り
などです。
湿邪対策の最優先は、”生活習慣を改める養生”です。
養生ができていないと漢方薬も力を発揮できません。
まず、以下に心当たりがあれば直していきましょう。
①冷たい飲み物、食べ物の摂りすぎ
②なま物、脂物、甘い物、味の濃い物の摂りすぎ
③運動不足(一日中座ったまま)
④汗をかかない
特に①、②を正すと、症状が改善しやすくなります。
次に漢方薬の一例をご紹介します。
◆倦怠感、めまい、軟便、下痢、食欲不振
勝湿顆粒(しょうしつかりゅう)
柴苓湯(さいれいとう)
◆冷たい飲食物を摂りすぎての腹痛、下痢、軟便
人参湯(にんじんとう)
大建中湯(だいけんちゅうとう)
小建中湯(しょうけんちゅうとう)※
※小児または高齢者に使うことが多いです
◆悪心、吐き気、胃もたれ
健胃顆粒(けんいかりゅう)
香砂六君子湯(こうしゃりっくんしとう)
加味平胃散(かみへいいさん)
◆尿の出が少ない、尿の濁り
瀉火利湿顆粒(しゃかりしつかりゅう)
五苓散(ごれいさん)
猪苓湯(ちょれいとう)
以上です。
雨の時期、体調を崩しやすいという方は、ご紹介した養生と漢方薬で元気に乗り切りましょう。
<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談し、適切な漢方薬をご購入ください。
熊本 菊陽町 菜の花漢方堂