土用の期間は脾(胃腸)と肝を大切に


『土用の期間は脾(胃腸)と肝を大切に』

今年は、7/19(土)から8/6(水)までが、夏土用の期間です。

二千年前に書かれた最古の医学書「黄帝内経(こうていだいけい)」には、土用の期間※、脾(胃腸)の働きが旺盛になるので、脾の養生をして、邪を受けないよう気をつけるよう記載されています。


※土用の期間は、一年に4回。季節の始まり立春、立夏、立秋、立冬の前の約18日間が土用の期間です。


私もこの仕事に携わってから、土用の期間は、店頭で脾の養生をお客さんへ話すようにしています。

さて、ここからは、私の経験則ですが、
現代の夏土用は、脾と深く関係する”肝”のケアも大切だと感じています。

これだけ暑い日が続くとどうしても、冷たい飲食物をたくさん摂りがちです。
冷たくて、大量の砂糖類を含むスポーツ飲料、エナジードリンク、炭酸飲料を摂る方は、特に注意が必要です。

そもそも、冷たい物が体に入ると、内臓が冷えて働きが低下します。
肝臓は、大きく「代謝」「解毒」「免疫」という重要な機能を担っていますが、その働きが低下します。

働きが低下しているところへ、甘い飲み物の糖が大量に肝臓へ入ってきます。
想像がつくと思いますが、糖の代謝に大きな負担がかかり、他にしなければならない代謝、解毒、免疫がおろそかになってします。すると体に不調がでてきます。


例えば
🟣疲労がとれない
🟣倦怠感が続く
🟣蕁麻疹など皮膚症状がでやすくなる
🟣感染症にかかりやすくなる
など


暑い時に飲む、冷たい甘い飲料水は、冷たく、気持ち良く感じますが、体を不調に向かわせています。
夏土用の期間は、とにかく脾と肝の養生が重要です。
それでは、大切な養生からご紹介します。


<養生>


🔶冷たい飲食物の摂りすぎに注意
特に砂糖が大量に入った冷たく甘い飲み物は避けましょう。
常温の麦茶、緑茶などがオススメです。


🔶冷たい飲み物と一緒に食事をしない

🔶よく噛んで食べる。流し込んで食べない

🔶旬の食材で体を整える


暑さからくる体のほてり(熱)に
スイカ、トマト、ナス、きゅうり、ゴウヤ

消耗した元気や潤いを補う時は
山芋、じゃがいも、かぼちゃ、れんこん、豆腐、豚肉


🔶暴飲暴食を避け、腹八分目を心がけ、毎日お通じを


🔶冷房による体の冷やし過ぎに注意
冷房のきいた部屋での就寝時、素足を出さないようにしましょう。
下半身が冷えると血流が冷やされます。戻って来る血は最初に胃腸を冷やし、腹痛、下痢の原因にもなります。

 


次に漢方薬をご紹介します。
<漢方薬>


◆冷たい物を取りすぎての腹痛、軟便、下痢
・人参湯(にんじんとう)
・附子理中湯(ぶしりちゅうとう)
・小建中湯(しょうけんちゅうとう)


◆暑さでの食欲不振、倦怠感(いわゆる夏バテ)
・イスクラ 麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)
・清暑益気湯(せいしょえっきとう)
・山楂子製剤(さんざしせいざい)

 


夏土用の期間は脾と肝を労り、元気に暑い夏を乗り切りましょう(^^b

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談し、適切な漢方薬をご購入ください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

尿もれ!!漢方で改善


『尿もれ!!漢方で改善』

尿もれは、隠れ人口が多いと感じております。店頭で話していると、ある一定の年齢を超えた方は、尿もれの経験をされていると実感しています。男性では、40代以降。女性の場合だと妊娠中、出産後、40代以降で、尿もれのご相談が多いです。

その中で今回は、男女とも40代以降の加齢に伴い、筋力や筋肉の伸縮性の低下で起こってくる尿もれに関してお話します。

男性の場合排尿後、残っていた尿が少し出てしまう尿もれの相談が多いです。
体の構造上、尿道が長いので、排尿に関連する筋力が弱ると、尿をすべて出しきれず、尿道の途中に尿が残ってしまうため、排尿後に漏れを生じます。
※男性は前立腺肥大症でも尿もれをおこすことがあります。その場合は、まずは病院の受診を推奨します

次に女性の場合くしゃみや重い荷物を持ったときなど、腹圧がかかったとき、尿が漏れ出てしまうということを相談でよくお聞きます。
体の構造上、尿道が短いため、締める筋力が弱ったり、膀胱の伸縮性が低下すると、くしゃみなどから生じる内部圧力に勝てず、尿の漏れが生じます。

これらを踏まえると、尿もれを改善するには、排尿に関わる筋肉の締める力や伸縮性を回復させてあげる必要があると言えます。

次に漢方視点で尿もれを考えてみます。
尿もれは、腎(尿の生成)、膀胱(尿を貯めて尿を排泄する機能)の機能低下ですので、腎のケアをまず考えます。しかし、お店での経験を踏まえると、尿もれは、固摂(こせつ)と呼ぶ、留める力が無くなってきていることも深く関係していると感じています。固摂は、脾(ひ)の力が弱まると低下します。よって、脾のケアも必要であると私は考えて、お店では対応しています。


※脾(ひ)は、現代医学の胃腸機能に加え、食べた栄養が体の隅々までいきわたらせ、肌肉が作られるところまでが範囲です。


現代は、食べる物の栄養は十分なのですが、


🔹加齢と共に消化力が落ち、十分な栄養が体に入っていない
🔹運動不足で気血水の巡りが悪く体の隅々まで栄養が届いていない
🔹運動不足のため、栄養が届いても、筋肉とならない


などが相重なり、脾の力が低下し、尿もれを起こりやすくしていると推測しています。

 


よって、尿もれに対して提案する漢方薬は、脾のケアをベースにし、固渋(こじゅう:漏れ出るものを引き締め、止める)作用をもつ、生薬を使った方剤で対応していきます。また、漢方薬だけでは尿もれの改善は難しく、併せて養生を実践することも大切です。


<漢方薬>


◆尿もれのファーストチョイス


八味地黄丸(はちみじおうがん) <- 初期の軽い尿もれ
桑螵蛸配合製剤(そうひょうしょうはいごうせいざい)
亀板配合製剤(きばんはいごうせいざい)


※脾の漢方薬は、体質により変わりますので割愛します。ご相談のおり、体質にあった脾の漢方薬をご提案致します。

 


<養生>


🔶骨盤底筋(尿を出す、止める筋肉)トレーニング


①イスに浅く座り、背筋を伸ばします。
②肩に力を入れず肛門と尿道・膣などをキュッと上に持ち上げるイメージをもって締める。
③5秒たったら力を抜きます。
④自分のできる範囲で②、③を5回繰り返す。これが1セット。(1日 5~10セットくらいが目安)

※テレビをみながら、仕事の合間などをみて、こまめにトレーニングしてみて下さい。トレーニング回数はあくまでも目安、自分のできる範囲で行って下さい。


🔶適度な運動で血行を良くしましょう


🔶冷たい飲食物避け、温かいものを摂りましょう


🔶適度な水分補給をしましょう


尿もれは、相談しにくい案件ですが、多くの方が困っていると案件であると実感しています。上記の漢方薬や養生で、尿もれの改善に少しでも役立てていただけると幸いです。

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談し、適切な漢方薬をご購入ください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

暑い夏を元気に過ごす漢方養生


『暑い夏を元気に過ごす漢方養生』

今日は七夕🎋。
いつも梅雨の時期である7月7日は、夜空を見るチャンスが少ないですが、今晩は天の川🌃が見えそうです(^^)
昼間、うだるような暑さ🥵を耐え抜いているので、これくらいのご褒美はあっても良いですよね(^^b

さて本題に入ります。
来月の8月7日の立秋までは、体の外の邪である暑邪(しょじゃ)に侵されやすい時期と漢方では考えます。
(近年は、9月まで暑邪と言ってもいいような気候ですが(^^;)

暑邪に侵されると熱により、まず汗がたくさん出ます。汗は、体内の水分(陰液または津液)とエネルギー(気)を消耗します。汗をかきすぎると水分、エネルギーとも不足するため、症状としては、熱中症、ほてり、のどの燥き、発熱などの症状が起こります。

このとき、冷たい飲み物、食べ物を多く取ってしまうと、脾(胃腸)の機能を低下させ、水分代謝も悪化するため、湿邪(しつじゃ)にも侵されることになります。症状としては、下痢、食欲不振、体が重だるいなどが起こります。

これら暑邪、湿邪に負けず、猛暑を元気に乗り切るための漢方薬と養生をご紹介します。


<漢方薬>
◆汗をかきすぎた、または、これから汗をたくさんでるスポーツ、外の作業をする時


麦味参顆粒 または 生脈散
麦味参顆粒 + 律鼓心 <-外で作業すると動悸を伴う時

 


◆熱症状を感じる時(発熱、めまい、全身の倦怠感、頭痛、顔が赤い、のどの渇き


麦味参顆粒 + 黄連解毒湯

 


◆夏バテ気味だ


麦味参顆粒 + 補中益気湯
清暑益気湯

 


◆冷たい物を摂りすぎて食欲不振、下痢


勝湿顆粒
理中湯 <- お腹に強い痛みを伴う下痢
五苓散
山楂子製剤 <-食べ物の消化力が弱っている時

 


<養生>


🔸日付が変わる前に就寝し、十分な睡眠をとる
🔸朝食は必ず食べる。消化の良い温かい物で
胃腸が弱っている時は、お粥などがオススメ
🔸冷たい飲み物、冷たい食べ物は極力避ける
🔸喉がかわく前にこまめに水分補給
水分補給は、常温または温かい飲み物がオススメ
🔸毎日の排便を心がける
🔸暑い日でも、シャワーですませず、入浴する
気血水の巡りがよくなるので、代謝がよくなり疲労も回復を助けます


漢方薬の適切な利用と、養生の実践で、まだまだ続く暑い夏を元気に乗り切りましょう!!

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談し、適切な漢方薬をご購入ください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂