出血のトラブルは漢方でケア


『出血のトラブルは漢方でケア』
出血と言っても様々ありますが、
店頭でよく相談されるのは、ちょっとした怪我などの出血ではなく


①生理が始まってから出血が長引く、または生理でもないのに出血
②打撲もしていないのにアザがよくできる
③生理時の出血過多
④血尿
⑤痔による出血
⑥鼻血がよく出る
⑦歯ぐきからよく血が出る


などです。

漢方の視点で捉えると主な原因は2つ。


A)気の不足(特に脾の気が弱っている脾気虚)
①、②は気の不足である可能性が高い


B)血に熱をもっている(血熱)
③~⑦は血熱が原因の可能性が高い


漢方では、原因がわかれば、おのずと漢方薬は定まってきます。


【補足】気の不足に関して。提案する漢方薬に止血の効能があるわけではありません。
足りない気を補ってあげることで、出血を起こさない身体づくりをするというものです。経験則ですが、月単位で時間がかかります。


では、列挙した症状に対する漢方薬の一例をご紹介します。

<漢方薬>


🔴生理が始まってから出血が長引く、または生理でもないのに出血
芎帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう)


気の不足も原因しているので気を補う漢方薬を使うこともある
婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)
帰脾湯(きひとう)

 


🔴打撲もしていないのにアザがよくできる
気の不足が原因である可能性が高いので気を補う漢方薬を使う
帰脾湯(きひとう)
人参製剤

 


🔴生理時の出血過多
この場合は子宮筋腫等、様々原因が考えられるため、漢方薬の紹介は控えます。
相談で症状、体質、病歴をうかがいながら漢方薬をご提案します。

 


🔴血尿
猪苓湯(ちょれいとう)


膀胱炎など明らかに原因がわかっている場合は、炎症を止めるために以下を使います。
瀉火利湿顆粒(しゃかりしつかりゅう)
五淋散(ごりんさん)
竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)

 


🔴痔による出血
槐角丸(かいかくがん)

 


🔴鼻血がよく出る
黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)

 


🔴歯ぐきからよく出血する
桂枝五物湯(けいしごもつとう)※


※止血の効能はもちません。桂枝五物湯で歯ぐきの炎症を改善することで、出血しにくくしていきます。

 


<養生>


🔶過労を避け、無理をしない

🔶バランスの取れた食事を摂る

🔶暴飲暴食はさける

🔶毎日、お通じがあるよう便通を調える

🔶充分な睡眠をとる


以上です。生活に支障がでるような出血症状は漢方で改善できることがあります。まずはご相談ください(^^b

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談し、適切な漢方薬をご購入ください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂