血の巡りを改善し、冬を元気に過ごそう


『血の巡りを改善し、冬を元気に過ごそう!! 』

早いもので、もうすぐ冬至(12/21)。寒さも増しており、手先足先が冷えるというお声を店頭でよく耳にするようになりました。手足の冷えは、血が巡らず、温めができないことの代表例です。他に血の巡りの悪化からくる症状を挙げると


🟣目の下にくま
🟣シミ・そばかすが多い
🟣首・肩が凝る
🟣生理痛(刺すような固定痛)
🟣舌の色が暗い
🟣肌がザラザラしている
などです。


血の巡りが悪い原因を中医学の視点で考えてみると、血虚(けっきょ)、気滞(きたい)、痰湿(たんしつ)、陽虚(ようきょ)の4タイプに多いです。

※因みに、血の巡りが悪い状態を瘀血(おけつ)と言います。


🔵血虚瘀血(けっきょおけつ)
栄養の不足/偏り、不正出血等により、血が不足しており、血の巡りが悪くなる


🔵気滞瘀血(きたいおけつ)
ストレスなどで、血を押し出す力を持つ「気」が滞り、血の巡りが悪くなる


🔵痰湿瘀血(たんしつおけつ)
冷たい飲食物、甘い物、脂の物、味の濃い物の摂り過ぎや運動不足で、血液がドロドロになり巡りが悪くなる


🔵陽虚瘀血(ようきょおけつ)
大病後、加齢、虚弱体質などでエネルギー不足状態のため、体の芯の熱が弱く、末端まで血を巡らせて温める力がない状態

 


以上に挙げた4タイプの瘀血に対して、よく使う漢方薬の一例をご紹介していきます。

<漢方薬>
まず、共通して次の血の巡りを良くする(活血:かっけつ)の漢方薬をベースとし、各タイプ別に漢方薬を併せていくことを提案しています。


◆ベースの活血薬(かっけつやく)
冠元顆粒(かんげんかりゅう)
または
芎帰調血飲第一加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん)
※他にも活血の漢方薬はございます。ここに挙げたのは一例

 


◆血虚瘀血(けっきょおけつ)タイプ
婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)
参茸補血丸(さんじょうほけつがん)

 


◆気滞瘀血(きたいおけつ)タイプ
血府逐瘀丸(けっぷちくおがん)
逍遥顆粒(しょうようかりゅう)
柴胡疎肝湯(さいこそかんとう)<- お腹、脇腹の張りを感じる時

 


◆痰湿瘀血(たんしつおけつ)タイプ
温胆湯(うんたんとう)
瀉火利湿顆粒(しゃかりしつかりゅう)
二陳湯(にちんとう)
健脾散エキス顆粒(けんぴさんえきすかりゅう)

 


◆陽虚瘀血(ようきょおけつ)タイプ
参茸補血丸(さんじょうほけつがん)
参馬補腎丸(じんばほじんがん)
霊鹿参(れいろくさん)
活命参(かつめいさん)

 


次に、瘀血に対する養生をご紹介します。

<養生>


🔶食事は温かい、消化の良い物をよく噛んで食べる


🔶食事の量は腹8分目


🔶バランスの取れた食事を心がける


参考までにオススメ食材の一例を挙げます
【血の巡りをよくする食材】
玉ねぎ、ネギ、ナス、にんにく、
らっきょう、生姜、みょうが、黒酢、山椒
青魚(あじ、いわし、さば)
【血を補う食材】
人参、ほうれん草、小松菜、黒ごま、
黒豆、小豆、ぶどう、レーズン、イチゴ
プルーン、ナツメ、あさり、しじみ、
牡蠣、レバー、鶏肉


🔶適度な運動を行い、筋力をつける
血を消費する筋力が増えることで体が血を増やす方へ働きます。すると血量が増え、血の巡りがよくなります。


🔶ストレスを溜めない
趣味、好きな事に没頭、家族・友人に話すなどしてストレスを溜めないようにしましょう

 


漢方薬と併せて、できるところから養生を行い、血の巡りをよくしていくことが大切です😊

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談し、適切な漢方薬をご購入ください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

冬の鼻みず鼻詰まりは漢方で改善


『冬の鼻みず鼻詰まりは漢方で改善』

二十四節気の大雪を過ぎ、冬本番の寒さ🥶になってきました。
店頭では、鼻みず鼻詰まり🤧の症状を訴える方が多くなってきています。

冬は、寒さやカゼなどの要因に加え、乾燥でホコリが舞いやすくなり、鼻の粘膜を刺激することで、鼻みず鼻づまりを起こさせます。

鼻みず鼻詰まりの原因を漢方視点で探るとき、症状が”寒”,”熱”どちらに傾いているかを確認します。

具体的に言いますと、鼻みずが透明でスタスタ多く出て、鼻詰まりも伴っているときは、寒の要因が強いと捉えます後鼻漏も併せて訴える方が多いです。

一方、鼻みずが黄色または緑色で粘りがあり、鼻詰まりが伴っているときは、熱の要因が強いと捉えます。併せて、目の奥に痛みや頭重感を訴えたり、蓄膿になっている方も多いです

余談ですが、寒さが要因となっている透明なスタスタ鼻みず鼻詰まりの症状がよく出る方は、疲れなどで免疫が落ちると、副鼻腔で細菌が繁殖し、炎症をともない熱の鼻みず鼻詰まり症状に変わっていくパターンがよくあります。

では、症状、体質にあわせて、適する漢方薬をご紹介します。
<<漢方薬>>


◆寒が原因
体力がある方:小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
       葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)
虚弱な方:苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)
     麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)


体を温め、水をさばく生薬で鼻みず、鼻詰まりに対処していくのは同じです。しかし、小青竜湯は体力があり急性かつ短期間の服用に向きます。一方、虚弱で体力がなく慢性化している方は、苓甘姜味辛夏仁湯が適しています。


◆熱が原因
辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)
エンピーズ

寒性の生薬で炎症を鎮め、鼻みずをかきだす生薬で繁殖した細菌を排出し、鼻詰まりとドロッとした鼻みずの改善をしてくれます。

 


補足)日頃からの予防や体質改善

衛益顆粒(えいえきかりゅう)
荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)

 


次に鼻みず鼻詰まりでの養生をご紹介します。
<<養生>>

鼻みず鼻詰まりの根本原因は、”寒”です。よって、養生は、体の中に冷えを作らないことが最優先です。


🔶体を冷やさない

🔶冷たい飲食物を避ける

🔶マスクを着用し寒暖差や乾燥、アレルギー物質から敏感な鼻粘膜を守る

🔶十分に休養し体力を落とさないようにする

 


鼻みず鼻詰まりは、煩わしく地味にツラく、仕事や勉強の効率を落とします。長く続けば睡眠を妨げて不眠、口呼吸になり喉を傷めるなどして、次の大きな病気への引き金にもなります。よって、早めのケアで日頃の体質を改善することが重要になってきます。

鼻みず鼻詰まりでお困りの方は是非ご相談ください。症状と体質をしっかり見極め、適切な漢方薬と養生をご提案致します(^^b

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談し、適切な漢方薬をご購入ください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

漢方で忘年会シーズンを元気に乗り切ろう!!


『漢方で忘年会シーズンを元気に乗り切ろう!!』

師走に入り、店頭でも「今夜、忘年会🍻なんだ」と話すお客さんの声を聞きます。
顔の広い方だと「連日忘年会🍻だよ~」と苦笑されるお客さんも(笑)
昨年から自粛ムードもなくなり、年末の活気が戻ってきていることを感じます😊

さて、忘年会シーズンになると、


二日酔い(悪心、嘔吐、頭痛)
飲酒からくる浮腫(むくみ)
暴飲暴食による胃もたれ、下痢、腹痛、便秘


などの不調を起こし、漢方薬をお求めになる方が増えます。
また、忙しい師走は、仕事に支障をきたさないよう、早く回復したいという声もあわせてよく聞きます。

ということで、上述の症状を早く回復させるためにお店でよく提案する漢方薬を今回はご紹介していきます。詳細な内容に関してはご来店時にお話しますね(^^)


◆二日酔いからくる諸症状


悪心、嘔吐 半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)、五苓散(ごれいさん)
下痢    葛根黄連黄芩湯(かっこんおうれんおうごんとう) <-排便時に灼熱感を感じる熱性の下痢
頭痛    黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
むくみ   五苓散(ごれいさん) または 五苓散+茵陳蒿(いんちんこう)

 


◆食べ過ぎによる、胃もたれ


加味平胃散(かみへいいさん)
山査子製剤(さんざしせいざい)

 


◆冷たい飲食をしすぎての腹痛


人参湯(にんじんとう)
附子理中湯(ぶしりちゅうとう)
安中散(あんちゅうさん)

 


◆口内炎(連日の暴飲暴食で胃熱からくる口内炎)


甘露飲(かんろいん)

 


◆便秘(連日の食べ過ぎからの便秘)


大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)
清営顆粒(せいえいかりゅう)

 


養生は、書くまでもないですが(^^;
「食べ過ぎ、飲み過ぎに注意しましょう!!」です。

そして、連日、忘年会、クリスマスパーティなどが続くような時は、
上記の漢方薬でケアをして、元気に乗り切りましょう!!


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談し、適切な漢方薬をご購入ください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂