暑い夏を元気に過ごす漢方養生


『暑い夏を元気に過ごす漢方養生』

今日は七夕🎋。
いつも梅雨の時期である7月7日は、夜空を見るチャンスが少ないですが、今晩は天の川🌃が見えそうです(^^)
昼間、うだるような暑さ🥵を耐え抜いているので、これくらいのご褒美はあっても良いですよね(^^b

さて本題に入ります。
来月の8月7日の立秋までは、体の外の邪である暑邪(しょじゃ)に侵されやすい時期と漢方では考えます。
(近年は、9月まで暑邪と言ってもいいような気候ですが(^^;)

暑邪に侵されると熱により、まず汗がたくさん出ます。汗は、体内の水分(陰液または津液)とエネルギー(気)を消耗します。汗をかきすぎると水分、エネルギーとも不足するため、症状としては、熱中症、ほてり、のどの燥き、発熱などの症状が起こります。

このとき、冷たい飲み物、食べ物を多く取ってしまうと、脾(胃腸)の機能を低下させ、水分代謝も悪化するため、湿邪(しつじゃ)にも侵されることになります。症状としては、下痢、食欲不振、体が重だるいなどが起こります。

これら暑邪、湿邪に負けず、猛暑を元気に乗り切るための漢方薬と養生をご紹介します。


<漢方薬>
◆汗をかきすぎた、または、これから汗をたくさんでるスポーツ、外の作業をする時


麦味参顆粒 または 生脈散
麦味参顆粒 + 律鼓心 <-外で作業すると動悸を伴う時

 


◆熱症状を感じる時(発熱、めまい、全身の倦怠感、頭痛、顔が赤い、のどの渇き


麦味参顆粒 + 黄連解毒湯

 


◆夏バテ気味だ


麦味参顆粒 + 補中益気湯
清暑益気湯

 


◆冷たい物を摂りすぎて食欲不振、下痢


勝湿顆粒
理中湯 <- お腹に強い痛みを伴う下痢
五苓散
山楂子製剤 <-食べ物の消化力が弱っている時

 


<養生>


🔸日付が変わる前に就寝し、十分な睡眠をとる
🔸朝食は必ず食べる。消化の良い温かい物で
胃腸が弱っている時は、お粥などがオススメ
🔸冷たい飲み物、冷たい食べ物は極力避ける
🔸喉がかわく前にこまめに水分補給
水分補給は、常温または温かい飲み物がオススメ
🔸毎日の排便を心がける
🔸暑い日でも、シャワーですませず、入浴する
気血水の巡りがよくなるので、代謝がよくなり疲労も回復を助けます


漢方薬の適切な利用と、養生の実践で、まだまだ続く暑い夏を元気に乗り切りましょう!!

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談し、適切な漢方薬をご購入ください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

痛い足のつり(。>‸<。)漢方で改善と予防


『痛い足のつり(。>‸<。)漢方で改善と予防』

夏日、猛暑日が続く、暑い時期になりました。

暑い時期は
「頻繁に足のつり(こむら返り)がおこる」
訴えるお客さんが増えてきます。

この時期、”足のつり”の大きな要因は、大量の発汗です。暑さで大量に汗をかくと、筋肉や筋で電解質などの栄養が不足し、筋、筋肉を伸ばす縮めるというコトンロールが効かなくなり強い収縮が生じるためです。

また、そこまで汗をかいていなくても、日頃から次のような方は足がつりやすくなります


🟣血行不良
🟣血不足(貧血、または貧血気味)
🟣水分不足
🟣栄養不足、または栄養摂取のバランスが悪い
🟣筋力低下
🟣冷え

 


店頭で足のつりを訴える方の生活スタイルをお聞きしていると、次のような共通項があります(^^)参考までに掲載します。


🔹日頃から運動はしない。仕事は座り仕事
🔹職場、家は、常にクーラーで涼しい
🔹暑い時期、食事は、冷たい、ささっと流して食べれる物をとりがち
🔹お風呂はシャワーですませる
🔹寝る時は、クーラーをつけて足を出して寝る

 


さて、漢方視点で見てみると身体の状態は


◆陰虚(いんきょ)、血虚(けっきょ):栄養不足、栄養の偏り、水分不足
◆瘀血(おけつ):血行不良、冷え

※加齢も足のつりの原因です。加齢の場合は、血不足、血行不良、栄養不足のいずれかの状態になっていることが多いです。


と考えます。

それでは、足のつりをケアする漢方薬の一例と養生をご紹介します。

<漢方>


◆すでに足がつってしまい、なんとかしたい!! 場合


芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう) <- ファーストチョイス
桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)

※運動すると足がつるとわかっている方は、芍薬甘草湯を常備しておくと良いですよ

 


◆足がつる前の予防には


麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)
生脈散(しょうみゃくさん)

 


頻繁に起こる人、ウィークポイントをケアする漢方薬を使って体質改善しましょう


◆血不足(血虚)の方は血を補う(補血)


婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)
心脾顆粒(しんぴかりゅう)
参茸補血丸(さんじょうほけつがん)
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

 


◆瘀血の方は血を巡らす(活血)


冠元顆粒(かんげんかりゅう)
疎経活血湯(そけいかっけつとう)

 


◆陰虚の方は、栄養を含む潤いを補う(補陰)


麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)
味麦地黄丸(みばくじおうがん)
杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)
六味丸(ろくみがん)

 

 


<養生>


🔶適度な運動で、足に筋肉をつけておく

🔶こまめな水分補給
冷たい飲み物は厳禁
ミネラルが入った飲み物で補給(例:スポーツドリンクを薄めるなど)

🔶栄養バランスが良い、温かい食事をしっかりとる

🔶よく噛んで食べる

🔶毎日の入浴で血行を促進

🔶寝る前のストレッチで筋肉をほぐす

🔶就寝時に足を冷やさない。
例えば、素足をださないズボンタイプのパジャマを着用など


漢方薬と養生を実践していただき、足がつりにくい体づくりを目指しましょう。

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談し、適切な漢方薬をご購入ください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

膀胱炎、尿道炎は漢方で改善と予防を!!


『膀胱炎、尿道炎は漢方で改善と予防を!!』

膀胱炎(ぼうこうえん)尿道炎(にょうどうえん)

毎年この時期、店頭、相談で膀胱炎尿道炎症状の訴えが増えるため、ブログでこの話題へ触れるようにしています。

膀胱炎尿道炎が起こりやすい原因として


🔹気温と湿度が高くなり細菌が繁殖しやすくなる
🔹暑さで汗を多量にかき、尿量が減ることによって、尿と一緒に排出されていた細菌が排出されにくくなり、尿道、膀胱で細菌が繁殖しやすくなる


からと考えています。

特に過労、睡眠不足、何かしらでの体力不足で免疫力が落ちたり、加齢で日頃から潤い不足な状態だと膀胱炎尿道炎を起こしやすくなります。

余談ですが、女性は尿道が短く、肛門との距離が近いため、男性に比べて膀胱炎にかかりやすいと言われています。

それでは、膀胱炎尿道炎になってしまった場合におすすめする漢方薬と、早期回復および予防のための養生をご紹介します。

<漢方薬>
【急性】


◆すでに膀胱炎・尿道炎症状がある時 ファーストチョイス
瀉火利湿顆粒(しゃかりしつかりゅう)

 


◆血尿を伴う場合は
瀉火利湿顆粒 + 猪苓湯(ちょれいとう)

 


【慢性】


◆元気不足(体力低下、疲労など)で免疫力が落ちている場合
瀉火利湿顆粒 + 補気薬(麦味参顆粒、補中益気湯、十全大補湯など)

 


◆加齢などでの潤い不足(目安は、日頃から尿量が少ない方
杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)
八仙丸(はっせんがん)

 


◆湿熱(体内で病的な巡りが悪い水が熱をもっている状態)もっている場合
目安は、尿の色が黄色い、強い臭いがする、熱感がある。舌苔が熱い、口が粘つくなど

竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう:一貫堂)

 


次に膀胱炎、尿道炎への予防策である養生をご紹介します。
【養生】


🔸水分を十分に摂取し、尿量を増やす
但し、水分補給は、こまめに少しずつ。体温以上の温かい飲み物で補給しましょう。


🔸体を冷やさないようにする
体の冷えは免疫力を低下させます。特に暑い時期は冷房による冷えに注意しましょう。


🔸疲れている場合はしっかり休養を取る
疲れは免疫力を低下させます。特に睡眠をしっかりとりましょう。忙しくても日付が変わる前に就寝を(^^)


🔸湿が溜まっている場合は次に気をつける


・脂物、甘い物、甘い飲み物、味の濃い物は、少なめに摂る
・冷たい飲食物、アルコールを控える
・食べる量は腹八分目。暴飲暴食、寝る前の間食は厳禁


膀胱炎尿道炎への最大の防御は養生です(^^b
養生を実践することで、膀胱炎尿道炎を起こしにくい体質への改善を行い、予防していきましょう。

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談し、適切な漢方薬をご購入ください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂