『目眩(めまい)~高血圧からくる目眩~』


『目眩(めまい)~高血圧からくる目眩~』

様々な目眩(めまい)の中でも、今回は高血圧からくる目眩への漢方薬をご紹介します。

相談では


🔹慢性的な高血圧があり
  ・たまにクラクラするめまいがある
  ・朝起きて、頭痛を伴うめまいがある
  ・ストレスを感じるとめまいが起こる


などと話される方が多いです。

原因は、一般的な高血圧の原因とほぼ同じです。一例を示します。


🔹加齢
🔹塩分の摂りすぎ
🔹ストレス
🔹アルコールの摂りすぎ
🔹メタボ、運動不足
🔹喫煙
🔹血の巡りが悪い(瘀血:おけつ)
  血流が悪いと血管の柔軟性が低下し、高血圧の要因に


上述の原因により、肝の働きが悪くなり、そして気の巡りも悪くなることで、肝の陽気が頭部へ上昇し、頭部に熱がこもり目眩を起こさせると漢方では考えます。また、頭痛を伴う方も多いです。

では、このような慢性的な高血圧での目眩(めまい)に対して使う漢方薬をご紹介します。

<<漢方>>

ベースで使う漢方薬が


『釣藤散(ちょうとうさん)』

『七物降下湯(しちもつこうかとう)』


どちらも鎮静、降圧の作用のある釣藤鈎(ちょうとうこう)という生薬を使っていますが体質によって使い分けます。

釣藤鈎は、体に余剰があり、それが悪さをしての不調を起こす実証タイプによく提案します。例えば、痰飲(体に病的な水が滞っている)があり、イライラした時に血圧があがったり、側頭部から後頭部にかけての痛みが起こったりする方

七物降下湯は、体に不足があり、それにより不調を作り出している虚証タイプによく提案します。例えば、イライラして血圧が上がるのは似ているのですが、疲れやすかったり、顔色が悪かったりする方

※どちらのタイプか判断が難しい場合もございます。漢方薬をご購入際、専門家へお問い合わせください。

 


次のような漢方薬を併用して使うことがあります。


◆血の巡りが悪い瘀血を伴う場合

釣藤散 + 冠元顆粒(かんげんかりゅう)

七物降下湯 + 芎帰調血飲第一加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん)

 


◆ストレスなどで気の巡りが悪い気滞を伴う場合

釣藤散 + 四逆散(しぎゃくさん)

七物降下湯 + 逍遙顆粒(しょうようかりゅう)

 


次に、目眩(めまい)を起こしにくい体作りの養生をお伝えします。

<<養生>>


🔶ストレスをためない。できるだけ避ける
趣味に没頭。信頼できる友人と楽しい会話などしてストレスをためないようにしましょう。


🔶お酒の飲み過ぎに注意。程々に
アルコール摂取量が多いと血圧が上がる傾向があります。


🔶適度な運動を心がける
高血圧の薬を服用している方は、医師と相談して運動をしてください


🔶禁煙
たばこは、血管収縮を促すため、一般的に血圧が上昇しやすくなります。
喫煙者の方は、まずは本数を減らすことから始めましょう


🔶気血の巡りを良くする食事を心がけ、塩分は控えめに
気を巡らすには、芳香野菜柑橘類の食材がオススメ
血を巡らすには、玉ねぎ、黒酢、にんにく、ネギなどの食材がオススメ
一般的に塩分が多い食事を摂ると血圧が上昇しやすくなりますので塩分は控えめに


以上です。

上記に挙げている以外にも漢方薬がございます。体質をしっかり見定めて、適切な漢方薬をご提案しますので、まずは、ご相談ください😊

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談して適切な漢方薬を購入し服用してください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂