痛い足のつり(。>‸<。)漢方で改善と予防


『痛い足のつり(。>‸<。)漢方で改善と予防』

夏日、猛暑日が続く、暑い時期になりました。

暑い時期は
「頻繁に足のつり(こむら返り)がおこる」
訴えるお客さんが増えてきます。

この時期、”足のつり”の大きな要因は、大量の発汗です。暑さで大量に汗をかくと、筋肉や筋で電解質などの栄養が不足し、筋、筋肉を伸ばす縮めるというコトンロールが効かなくなり強い収縮が生じるためです。

また、そこまで汗をかいていなくても、日頃から次のような方は足がつりやすくなります


🟣血行不良
🟣血不足(貧血、または貧血気味)
🟣水分不足
🟣栄養不足、または栄養摂取のバランスが悪い
🟣筋力低下
🟣冷え

 


店頭で足のつりを訴える方の生活スタイルをお聞きしていると、次のような共通項があります(^^)参考までに掲載します。


🔹日頃から運動はしない。仕事は座り仕事
🔹職場、家は、常にクーラーで涼しい
🔹暑い時期、食事は、冷たい、ささっと流して食べれる物をとりがち
🔹お風呂はシャワーですませる
🔹寝る時は、クーラーをつけて足を出して寝る

 


さて、漢方視点で見てみると身体の状態は


◆陰虚(いんきょ)、血虚(けっきょ):栄養不足、栄養の偏り、水分不足
◆瘀血(おけつ):血行不良、冷え

※加齢も足のつりの原因です。加齢の場合は、血不足、血行不良、栄養不足のいずれかの状態になっていることが多いです。


と考えます。

それでは、足のつりをケアする漢方薬の一例と養生をご紹介します。

<漢方>


◆すでに足がつってしまい、なんとかしたい!! 場合


芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう) <- ファーストチョイス
桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)

※運動すると足がつるとわかっている方は、芍薬甘草湯を常備しておくと良いですよ

 


◆足がつる前の予防には


麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)
生脈散(しょうみゃくさん)

 


頻繁に起こる人、ウィークポイントをケアする漢方薬を使って体質改善しましょう


◆血不足(血虚)の方は血を補う(補血)


婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)
心脾顆粒(しんぴかりゅう)
参茸補血丸(さんじょうほけつがん)
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

 


◆瘀血の方は血を巡らす(活血)


冠元顆粒(かんげんかりゅう)
疎経活血湯(そけいかっけつとう)

 


◆陰虚の方は、栄養を含む潤いを補う(補陰)


麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)
味麦地黄丸(みばくじおうがん)
杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)
六味丸(ろくみがん)

 

 


<養生>


🔶適度な運動で、足に筋肉をつけておく

🔶こまめな水分補給
冷たい飲み物は厳禁
ミネラルが入った飲み物で補給(例:スポーツドリンクを薄めるなど)

🔶栄養バランスが良い、温かい食事をしっかりとる

🔶よく噛んで食べる

🔶毎日の入浴で血行を促進

🔶寝る前のストレッチで筋肉をほぐす

🔶就寝時に足を冷やさない。
例えば、素足をださないズボンタイプのパジャマを着用など


漢方薬と養生を実践していただき、足がつりにくい体づくりを目指しましょう。

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談し、適切な漢方薬をご購入ください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

膀胱炎、尿道炎は漢方で改善と予防を!!


『膀胱炎、尿道炎は漢方で改善と予防を!!』

膀胱炎(ぼうこうえん)尿道炎(にょうどうえん)

毎年この時期、店頭、相談で膀胱炎尿道炎症状の訴えが増えるため、ブログでこの話題へ触れるようにしています。

膀胱炎尿道炎が起こりやすい原因として


🔹気温と湿度が高くなり細菌が繁殖しやすくなる
🔹暑さで汗を多量にかき、尿量が減ることによって、尿と一緒に排出されていた細菌が排出されにくくなり、尿道、膀胱で細菌が繁殖しやすくなる


からと考えています。

特に過労、睡眠不足、何かしらでの体力不足で免疫力が落ちたり、加齢で日頃から潤い不足な状態だと膀胱炎尿道炎を起こしやすくなります。

余談ですが、女性は尿道が短く、肛門との距離が近いため、男性に比べて膀胱炎にかかりやすいと言われています。

それでは、膀胱炎尿道炎になってしまった場合におすすめする漢方薬と、早期回復および予防のための養生をご紹介します。

<漢方薬>
【急性】


◆すでに膀胱炎・尿道炎症状がある時 ファーストチョイス
瀉火利湿顆粒(しゃかりしつかりゅう)

 


◆血尿を伴う場合は
瀉火利湿顆粒 + 猪苓湯(ちょれいとう)

 


【慢性】


◆元気不足(体力低下、疲労など)で免疫力が落ちている場合
瀉火利湿顆粒 + 補気薬(麦味参顆粒、補中益気湯、十全大補湯など)

 


◆加齢などでの潤い不足(目安は、日頃から尿量が少ない方
杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)
八仙丸(はっせんがん)

 


◆湿熱(体内で病的な巡りが悪い水が熱をもっている状態)もっている場合
目安は、尿の色が黄色い、強い臭いがする、熱感がある。舌苔が熱い、口が粘つくなど

竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう:一貫堂)

 


次に膀胱炎、尿道炎への予防策である養生をご紹介します。
【養生】


🔸水分を十分に摂取し、尿量を増やす
但し、水分補給は、こまめに少しずつ。体温以上の温かい飲み物で補給しましょう。


🔸体を冷やさないようにする
体の冷えは免疫力を低下させます。特に暑い時期は冷房による冷えに注意しましょう。


🔸疲れている場合はしっかり休養を取る
疲れは免疫力を低下させます。特に睡眠をしっかりとりましょう。忙しくても日付が変わる前に就寝を(^^)


🔸湿が溜まっている場合は次に気をつける


・脂物、甘い物、甘い飲み物、味の濃い物は、少なめに摂る
・冷たい飲食物、アルコールを控える
・食べる量は腹八分目。暴飲暴食、寝る前の間食は厳禁


膀胱炎尿道炎への最大の防御は養生です(^^b
養生を実践することで、膀胱炎尿道炎を起こしにくい体質への改善を行い、予防していきましょう。

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談し、適切な漢方薬をご購入ください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

ぎっくり腰は漢方で改善&予防


『ぎっくり腰は漢方で改善&予防』

ぎっくり腰。本当に辛いですよね。
今回、このテーマを選んだ理由は、最近、私がぎっくり腰になったから(^^;

少し前、湿度が高く、朝晩冷えた日が続くことがありました。朝の掃除で、前かがみで物を取ろうとしたとき”魔女の一撃”に襲われました。今思うと、昼間は温かい時期だったので完全に油断していました(^^;

漢方では、湿度が高く気温が低い状態を寒湿邪と言います。寒湿邪の気候は、腰痛(ぎっくり腰含む)、ヒザ痛などの関節痛を起こしやすくします。
とくに長時間座ったままでほぼ同じ姿勢でいたり、加齢がベースにある方は、寒湿邪が伴ったときに、ぎっくり腰が発症しやすくなります。

昨日(2025/6/8)、熊本は梅雨入りが発表されましたね。梅雨の時の冷え、梅雨寒(つゆざむ)は、まさに寒湿邪!!
ぎっくり腰を含む、関節痛に気をつけましょう。以下を一読いただいて、ぎっくり腰への対応と予防を知っていただけたらと思います。

では、ぎっくり腰への漢方薬の一例と養生をご紹介します。


<漢方薬>


◆ぎっくり腰を起こした直後


・筋肉のひき攣りを緩めることで痛みを緩和させる
芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)


・血の巡りが悪く、湿(病的な水)が認められる場合は
疎経活血湯(そけいかっけつとう)


・強い炎症が起こり痛みが強い
通導散(つうどうさん) <-大黄が入っているので胃腸が弱い人は加減して服用


※あまりに痛みが強い時は、漢方薬だけに頼らず、鎮痛剤も使いましょう。
強い痛みで眠れないと、治りが遅れます。

 


◆ぎっくり腰の痛みが少し引いてきた頃


疎経活血湯(そけいかっけつとう)

 


◆ぎっくり腰の予防


冷えが強い、血の巡りが悪い
五積散(ごしゃくさん)


加齢、血の不足と巡りが悪い、痰湿(病的な水)
独歩顆粒(どっぽかりゅう)


ちなみに★印は、私がぎっくり腰で服用した漢方薬です(^^b
あくまでも一例です、体質、状況によって、漢方薬が変わります。よかったらご相談ください。

 


次にぎっくり腰の予防に大切な養生をご紹介します。
<養生>


◆寒と湿を体の中に引き起こす飲食物の過剰摂取を控える
冷たいジュース、アルコール、アイスなど
刺し身、魚介類、生野菜などの生物
甘くて脂肪分の多い食べ物(ケーキ、チョコ、お菓子)
補足:もち米の食べ物(餅、饅頭、あられ等)も湿をためやすいです。関節痛を起こしやすい方は程々に摂りましょう


◆体を冷やさない(夏でも環境によっては体が冷えます)
冷える部屋、仕事場に長時間滞在する場合は、服で体を温め、冷えから守る
クーラーで肌寒い時は、服を一枚羽織る
お風呂にしっかり入って冷えた体を温める


◆長時間同じ姿勢をとらない
座り仕事の方は、1時間に1回は席を立ち、体操やストレッチで体をほぐしましょう


◆空いた時間は腰痛体操で予防と早期回復を
NHKきょうの健康で紹介している腰痛体操をオススメしています(以下をクリックして参照ください)。動画で体操をわかりやすく説明してくれています(^^b


トコトン!腰痛大解決「腰痛を体操で改善!」

腰痛を解消!室内でできる体操 原因別の治療&予防法


 

ぎっくり腰は、漢方薬を服用するだけでは、防ぐのが困難です。日頃の養生が、ぎっくり腰の最善の予防策です。
上記に挙げた漢方薬を知っていただき、養生を実践し、ぎっくり腰にならない身体づくりを目指しましょう(^^)

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談し、適切な漢方薬をご購入ください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂