目眩(めまい)~立ちくらみの目眩~


『目眩(めまい)~立ちくらみの目眩~』

様々な目眩(めまい)中でも、立ちくらみの目眩への漢方薬をご紹介します。

相談では、


🔹立ち上がるときに


・ふらっとする
・血の気が引くような感じ
・眼前が急に暗くなる
・もう一度しゃがむか、手をつかないと倒れそうになる


🔹長く立っているとふらっとする。ふらつく。


などと表現されるお客さんが多いです。

この立ちくらみの大きな原因の1つとして、痰湿(体の病的な水)※が絡んでいます。
※フワフワ浮遊感のする目眩の原因と同じです。

立ちくらみは、心下部辺りに水が滞ることにより、自ずと血管内の血量が少なくなり、一時的に、血が頭部へ十分に上がらないことで、立ちくらみが起こると考えます。立ちくらみをよく起こす方は、慢性的な血不足(血虚:けっきょ)低血圧を伴っている方がほとんどです。

お腹(心下部)あたりに水が滞る原因の一例


🔹脂物、甘い物、味の濃い物の摂り過ぎ(偏食)
🔹冷たい飲食物をよくとる
🔹仕事の都合などで尿の回数が少ない
🔹デスクワークなどでほとんど発汗しない
🔹運動不足による筋力低下(下半身やインナーマッスル)

 


このような立ちくらみの目眩(めまい)に対して、使う漢方薬をご紹介します。

<<漢方>>


ファーストチョイスで使う漢方薬が


苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)』✨


胃腸を整え利水作用をもつ茯苓、白朮で水の巡りを良くし、桂皮で温めて体の腹部や頭部の血行をよくすることで立ちくらみの目眩をケアします。


上述しました、根底に血不足や低血圧気味という場合は、次のような漢方薬を併用して使うことがあります。


血不足を伴う場合
苓桂朮甘湯 + 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
苓桂朮甘湯 + 心脾顆粒(しんぴかりゅう)
※血不足の改善には数ヶ月以上かかります。


低血圧気味の場合
苓桂朮甘湯 + 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

 


次に、たちくらみの目眩(めまい)を起こしにくい体作りの養生をお伝えします。


<<養生>>


🔶脂物、甘い物、味の濃い物を控える
水の巡りが悪化しやすくなります。


🔶バランスの良い食事を心がける
目眩を起こしにくい体作りの第一歩は、血を巡らせるエネルギー、血を作り出す栄養(タンパク質など)をしっかりとること。目眩の相談を受けていると、食事に問題がある方が多いです。


🔶冷たい飲食物を極力摂らない
痰湿(体にとって病的な水)を作り出す原因になります。


🔶適度な運動で発汗と筋力アップを心がける
運動は気血水を巡らせてくれます。また筋力をつけることで血液の循環を補助すると共に、血を消費する筋肉がつくことで、血をもっと作る必要があると身体へ認識させることができます。


🔶インナーマッスルを鍛える
筋肉が血液の循環を補助してくれます。手軽なところでは、深い深呼吸がオススメ。

 


以上です。

立ちくらみの目眩(めまい)でお困りの方は、お気軽にご相談ください😊
体質をしっかり見定めて、適切な漢方薬と養生をお伝えします。

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談して適切な漢方薬を購入し服用してください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

目眩(めまい)~ふわふわ浮いているような感覚の目眩~


『目眩(めまい)~ふわふわ浮いているような感覚の目眩~』

様々な目眩(めまい)の中でも、今回はふわふわと浮いているような感覚がある目眩への漢方薬をご紹介します。

相談では、


🔹ふわふわと浮いている感じ
🔹ベッドの上を歩いてる感じ
🔹雲の上を歩いている感じ
🔹回転ではない。フワッとする感じ


などと表現されるお客さんが多いです。

何らかの原因で、体内にて病的な水が少し粘度を増した状態を痰湿(たんしつ)と言います。この痰湿が頭部で水滞を招くことで上述のような目眩が起こりやすくなると漢方では考えます。


何からの原因の一例


🔹冷たい飲食物をよくとる
🔹脂物、甘い物、味の濃い物の摂り過ぎ(偏食)
🔹アルコールの摂りすぎ
🔹栄養に偏りがある(貧血気味、カルシウム不足)

 


それでは、浮いたように感じる目眩(めまい)に対して使う漢方薬をご紹介します。

<<漢方薬>>


◆ファーストチョイスで使う漢方薬が


苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)


胃腸を整えかつ利水作用をもつ茯苓、白朮で水の巡りを良くし、桂皮で温めて頭部への血行をよくすることで目眩をケアします。

 


また、めまいに痰湿以外の原因が伴う場合は、次のような漢方薬を併用して使うことがあります。一例を示します。


◆血不足を伴う場合


苓桂朮甘湯 + 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)


(ただし、血不足の改善には数ヶ月以上かかります)

 


◆冷えを伴う場合


苓桂朮甘湯 + 人参湯(にんじんとう) または、乾姜甘草湯(かんきょうかんぞうとう)

 


◆カルシウム不足を伴う場合(耳石はがれ等、耳石の不調が目眩の原因になります)


苓桂朮甘湯 + カルシウム補給 <-漢方薬ではありませんがとても重要です


(カルシウムは、ビタミンDを含む食材と一緒にとると効率よく取り込めますよ)

 


次に、目眩(めまい)を起こしにくい体作りの養生をお伝えします。

<<養生>>


🔶脂物、甘い物、味の濃い物を控える
甘い物、味の濃い物は摂りすぎると水の巡りが悪くなり、水が滞りやすくなります。


🔶バランスの良い食事を心がける


血不足の場合は
タンパク質(肉、魚、大豆)、鉄、ビタミンC、B群、葉酸など

カルシウム不足の場合は
豆腐、納豆、切り干し大根、ししゃも、小魚、さくらえび、海藻、小松菜
などを、
卵、さけ、さんま、まぐろ、さば、しらす、ブリ、あじ、干ししいたけ、まいたけ
などと一緒に摂ると良い。


🔶冷たい飲食物を極力摂らない
気血水の巡りが悪くなり、水が滞りやすくなります。


🔶適度な飲酒と休肝日をもうける
過度な飲酒は利尿作用で水分が通常より多く出てしまい、またアルコールの分解に水を使うので、水分バランスが崩れやすいです。程々に(^^;


🔶適度な運動を心がける


気血水が巡り、適度な発汗は余分な水を体から出してくれます

 


以上です。

目眩(めまい)でお困りの方は、お気軽にご相談ください😊
体質をしっかり見定めて、適切な漢方薬と養生をお伝えします。

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談して適切な漢方薬を購入し服用してください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

目眩(めまい)~ぐるぐる回転する目眩~

『目眩(めまい)~ぐるぐる回転する目眩~』

様々な目眩(めまい)の中でも、ぐるぐる回転する目眩への漢方薬をご紹介します。

相談時、回転性の目眩(めまい)


🔹ぐるぐる、自分が回っている様
🔹周りが回っている様
🔹上下左右様々な方向へ動く
🔹横になって寝ていても、グラグラ揺れている


などと表現されるお客さんが多いです。

漢方では、何らかの原因で水の巡り(水の代謝)が悪くなることで、頭部に水が停滞して、回転性の目眩が生じると考えます。水滞証(すいたいしょう)と言ったりします。

その、何からの原因の一例を挙げますと


🔹短時間での過剰な水分補給
🔹冷たい飲み物での水分補給
🔹日頃から胃腸虚弱で水巡りが悪い
🔹甘い物、味の濃い物の摂り過ぎ
🔹仕事等で尿の回数が少ない
🔹ほとんど動かず、発汗しない


などです。

このような回転性の目眩(めまい)に対して使う漢方薬をご紹介します。

<<漢方薬>>


ファーストチョイスで使う漢方薬が


沢瀉湯(たくしゃとう)』✨


利水作用をもつ沢瀉と白朮の2味で構成されており、滞りの原因と成っている余分な水巡らせ、尿で排出することにより目眩(めまい)を楽にしてくれます。


また、目眩(めまい)以外に症状が伴う場合は、次のような漢方薬を併用して使うことがあります。


胃腸虚弱(胃もたれ、ゲップ、慢性下痢、食欲不振など)を伴う場合
 沢瀉湯(たくしゃとう) + 半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)


冷えを伴う場合
 沢瀉湯(たくしゃとう) + 真武湯(しんぶとう)

 


次に目眩(めまい)の養生をお伝えします。

<<養生>>


🔶過剰な水分補給は控える
一汁三菜で食事が摂れていれば最低限の水分は補給できています。
※但し、大量の発汗をまねく過度な運動、労働をしないかぎり


🔶1日の尿量、尿の回数が適切か確認する
いつものように水分は摂っているのに、尿量、尿の回数が少ない場合は
水分の排出を心がけてください。
例えば)
  ・利尿作用のある温かい緑茶などを摂る

  ・適度に汗をかく運動、ゆっくり入浴など、発汗で水分を排出する。
   気血水が巡りもよくなりますのでオススメです(^^b


🔶胃腸を整えましょう
温かい食べ物をよく噛んで、腹八分目で


🔶甘い物、味の濃い物の摂り過ぎない
水の巡りが悪化しやすくなります

 


回転性の目眩(めまい)が頻繁に起こると、行動ができなくなるので、生活に支障をきたしてしまいます。
お困りの方は、気軽にご相談ください😊
体質をしっかり見定めて、適切な漢方薬と養生をお伝えします。


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談して適切な漢方薬を購入し服用してください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂