1日1回、舌を見ましょう

徒然養生



1日1回、舌を見ましょう

中医学で舌診というのがあります。
言葉通り舌をみて、体の状態を把握する1つの手法です。

舌診の全部はご紹介できないですが、いくつかわかりやすい特徴とその養生をご紹介します。


【舌色】
淡白色元気と血の不足状態
バランスの良い、消化の良い温かい食事をとりましょう。

紅色体内部に熱がこもっている状態
辛い物、味の濃い物、甘い物を控えましょう。水を飲めば熱が冷めるという単純なことではありません。バランスの良い食事をとることが大切です。

暗い又は紫色血の巡りが悪い状態
辛い物、味の濃い物、甘い物、脂物などの摂りすぎに注意です。
血の巡りを良くする玉ねぎ、ネギ、ニラ、青魚などを積極的に摂りましょう。


【舌苔】
舌苔が厚く白い又は黄色
痰湿(体にとって病的な水)が溜まっている状態。また、苔の色が黄色の時は、痰湿にプラスして熱がこもっています。
根菜類、きのこ類、海藻類を意識して摂りましょう。熱を持っている時は漢方薬の助けをかりると良いですよ


【舌態】
舌がふるえ、自力で止まらない※
特に発熱もしていなくてふるえる場合は、栄養に偏りがあります。
バランスの良い温かい食事を腹八分目で摂りましょう。私の経験上、舌の震えは、肝への栄養不足であることが多いので海藻の酢の物などを積極的に摂ることを勧めています

※舌のふるえは、重大な疾患を伴っている可能性もあります。まず病院への受診をおすすめしています。


以上、サッと見て判断できる舌の特徴を挙げてみました。

舌は、体の状態をリアルタイムで、教えてくれています。
毎日、舌をみる習慣をつけて、自分の状態を把握し、未病先防で養生することをオススメします。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

脾虚の養生

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脾虚(ひきょ)の養生

食べて、動いているけど、筋肉や体力がつかない、または痩せていくという相談をよく受けます。

しっかり消化し、栄養を取り込む「運化(うんか)」という作用がうまくできていないと考えます。中医学で脾虚(ひきょ)と言います。

日々の食習慣からできた不調なので、食養生で戻していくのが一番の近道です!!
漢方薬もお助けしますが、助けるのは3割くらい。養生が7割を占めると経験則で感じています。


<食養生>
①よく噛む
②冷たい飲み物と一緒にご飯を食べない
③消化の良い物を摂る
④腹八分目
⑤間食をなくす
⑥お腹が空いてから食べる


体力や筋肉をつけるのに精がつく肉やうなぎ等をたくさん食べた方が良いと思いがちですが、消化力が落ちている時は逆効果です。

最初は食べ過ぎないことに気をつけることが重要です。特に食養生の①~④をしっかり守ると回復が早いですよ。

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春と肝と怒りと気滞と

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春と肝と怒りと気滞と

漢方では五行論という考えをよく用います。
五行論で春という季節は「肝」と「怒」が深く関係します。

肝は、伸びやかを好み、気を巡らしてくれますが、抑鬱を嫌います。
よって、「怒り」、特に我慢を強いる怒りは肝を傷めます。現代で言うストレスですね。

ストレスにより肝が傷むと気が滞り、体の気血の巡りが悪くなります。
この状態を気滞(きたい)と言います。


気滞が進むと


🔹イライラ
🔹易怒(怒りやすくなる)
🔹憂鬱、不安感
🔹脇腹、脇胸部が脹る
🔹ゲップやガス(おなら)が多い
🔹のぼせ
🔹寝付きが悪いまたは眠りが浅い
🔹便秘と軟便/下痢を繰り返す


などが起こってきます。


気滞を解消する養生は


🔸早起きして日光を浴びる。

🔸深く長い深呼吸を行う


5秒くらいかけて鼻からゆっくり息を吸い
10秒以上かけて口からゆっくり息を吐く
この深呼吸を3回づつ朝昼晩で行う
ストレスを受けた直後にするのも良いですよ(^^b


🔸楽しく、集中できる時間を持つ

🔸肥甘厚味を避け、食べすぎない
肥とは脂っこいもの、甘とは甘いもの、厚味とは味の濃いもの

🔸芳香野菜や柑橘類を摂り、気を巡らせる
セロリ、ミツバ、シュンギク、シソ、ニラ、みょうが
みかん、ゆず、オレンジ、グレープフルーツ

🔸気を巡らせる柑橘類などのアロマを焚く


養生は出来るところからで良いです(^^)

上述の養生で、ストレスが緩和され、気滞が解消されれば幸いです。

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