土用の期間は脾(胃腸)と肝をケアしましょう


『土用の期間は脾(胃腸)と肝をケアしましょう』

2026年は、7/20(月)から8/6(木)までが、夏土用の期間です。
そして、明日(7/26)は「土用の丑の日」です。

最古の医学書「黄帝内経(こうていだいけい)」には、土用の期間、脾(胃腸)の働きが旺盛になるので、脾の養生をして、邪を受けないよう気をつけるよう記載されています。当店でも、土用の期間中は、脾の養生をお客さんへ話すようにしています。


※土用の期間は、一年に4回。季節の始まり立春、立夏、立秋、立冬の前の約18日間が土用の期間です。


さて上述に、明日は「土用の丑の日」と記載しましたので、鰻(うなぎ)を食べて元気をつけましょうと言いたいところですが。
胃腸が弱っている人は、消化力が落ちているので、胃腸に負担がかかってしまし、元気をつけるどころか逆効果になる可能性があります。
鰻(うなぎ)を食べてはいけないということではなく、少しずつ、よく噛んで、ゆっくり食べるなど工夫して、脾(胃腸)に負担をかけないようにすると良いです。

ここからは、私の経験則ですが、
夏土用は、脾と深く関連する”肝”のケアも大切です。

毎日のように30℃を超える日が続くとどうしても、冷たい飲食物をたくさん摂りがちです。
特に冷たくて、大量の砂糖類を含むスポーツ飲料、エナジードリンク、炭酸飲料を頻繁に摂る方は、注意が必要です。

冷たい物が体に入ると、胃腸周辺の内臓も冷えて働きが低下します。
肝臓もしかりです。肝臓は「代謝」「解毒」「免疫」という重要な機能を担っています。冷えて機能が低下しているところへ、甘い飲み物の糖が大量に肝臓へ入ってくると、糖の代謝がメインになり、他の代謝、解毒、免疫生成などがおろそかになります。すると、徐々に体に不調がでてきます。


例えば
🟣疲労がとれない
🟣倦怠感が続く
🟣蕁麻疹など皮膚症状がでやすくなる
🟣感染症にかかりやすくなる
など


暑い時に飲む、冷たい甘い飲料水は、冷たく、気持ち良く感じますが、体を不調を招きやすくなります。
夏土用の期間は、脾と肝の養生が大切です。
それでは、養生からご紹介します。

<養生>


🔶冷たい飲食物の摂りすぎに注意
特に砂糖が大量に入った冷たく甘い飲み物は避けましょう。
常温の麦茶、緑茶などがオススメです。


🔶冷たい飲み物と一緒に食事をしない


🔶よく噛んで食べる。流し込んで食べない


🔶旬の食材で体を整える


暑さからくる体のほてり(熱)に
スイカ、トマト、ナス、きゅうり、ゴウヤ

消耗した元気や潤いを補う時は
山芋、じゃがいも、かぼちゃ、れんこん、豆腐、豚肉


🔶暴飲暴食を避け、腹八分目を心がけ、毎日のお通じを心がける


🔶冷房による体の冷やし過ぎに注意
冷房のきいた部屋での就寝時、素足を出さないようにしましょう。
下半身が冷えると血流が冷やされます。戻って来る血は最初に胃腸を冷やし、腹痛、下痢の原因にもなります。

 


次に漢方薬をご紹介します。
<漢方薬>


◆冷たい物を取りすぎての腹痛、軟便、下痢
・人参湯(にんじんとう)
・附子理中湯(ぶしりちゅうとう)
・小建中湯(しょうけんちゅうとう)

 


◆暑さでの食欲不振、倦怠感(いわゆる夏バテ)
・清暑益気湯(せいしょえっきとう)
・麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)
・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
・山楂子製剤(さんざしせいざい)

 


◆夏カゼからの食欲不振、倦怠感
・藿香正気散(かっこうしょうきさん)
・竹葉石膏湯(ちくようせっこうとう)←咳を伴う時
・涼解楽(りょうかいらく)←喉の痛みを伴う時
・板藍根製剤(ばんらんこんせいざい)

 


夏土用の期間は脾と肝を労り、まだまだ続く暑い夏を元気に乗り切りましょう(^^b

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談し、適切な漢方薬をご購入ください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

長引く夏カゼは漢方で早く治そう


『長引く夏カゼは漢方で早く治そう』

連日、暑い日が続きます。
30℃を超える暑さと高い湿度は、体力を奪い、食欲をなくし、免疫力を低下させます。

7月に入ってから、


・倦怠感、だるさ
・発熱
・喉の痛み
・食欲不振
・軟便、下痢


など、夏カゼと思われる症状を店頭でよく耳にするようになりました。

その中で、喉の痛みの声は多いと感じます。
就寝中も含め、1日中クーラーが効いている乾燥した部屋にいることが多い現代は、


・もともとノドが弱い
・口呼吸になりやすい(アレルギー性鼻炎、鼻詰まりなどで)
・免疫力が落ちている(過労、睡眠不足など)


などの方は、ノドの痛み(急性咽頭炎)が発症しやすいと推測します。

そして、夏カゼをひいてしまうと、暑さで体力を奪われ続けているので、長引く傾向にあります。

そこで今回は、夏カゼを長引かせないよう、漢方薬と養生をご紹介致します。養生は夏カゼ予防にもなりますよ!!

 


<漢方薬>


◆倦怠感、食欲不振、下痢、感冒
藿香正気散(かっこうしょうきさん)<-夏カゼのファーストチョイス


◆喉の痛みの風邪に
銀翹散(ぎんぎょうさん)
桔梗石膏(ききょうせっこう) <- 喉の炎症が酷い時に併用


◆クーラーの冷えからくるカゼ
麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)


<養生>
以下に示す養生は、夏カゼの回復、または予防にも有効です。


🔶冷たい飲食物、なま物を極力さける
体が冷えると免疫力が低下し、ノドの炎症を起こしやすくします
🔶冷たい飲み物と一緒に食事を摂らない
🔶温かい消化の良い食べ物をよく噛んで食べる
🔶就寝の3時間前から間食しない
🔶十分な睡眠をとる
🔶マスクでノドを保護
就寝時、クーラーつけっぱなしで、かつ口呼吸の方は、寝るときもマスクをすることをオススメします。


※クーラーを使わないというのではなく、上手に活用して、体力の低下を抑えることも大事です。

 


夏カゼは、適切な漢方薬を服用し、養生をしっかり実践すると早く回復させることができますよ(^^b

暑い夏がまだまだ続きます。漢方の知恵で元気に夏を乗り過ごせていただけたら幸いです。

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談し、適切な漢方薬をご購入ください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

暑い時期に増える食欲不振への漢方


『暑い時期に増える食欲不振への漢方』

梅雨や夏の暑い時期は、食欲不振を訴える方が増えます。

食欲不振の原因を漢方視点で捉えると、以下に示すおおよそ3つに分類できます。


(1)冷たい物、なま物、水分のとりすぎ、または間食が多い(痰湿:たんしつ)
(2)ストレス(気滞:きたい)
(3)過労、大病後、長く病気を患っているなどでエネルギー不足(気虚:ききょ)


暑い時期、上記(1)が影響して、食欲不振を起こすことが多いです。
(1)に関してもう少し理由を補足します。


冷たい物が多い:胃腸は低温で正常に動かず、消化吸収がうまく行えず、栄養不足となります。栄養不足が続くと、胃腸を正常に動かすことができなくなり、食欲不振となります。これが続けば、負のスパイラルを生み出し、食欲不振が続きます。


水分が多い:大量の水分で消化液が薄くなり消化能力が低下。かつ常温の水分は胃腸を冷やすため、上述の冷たい物と摂りすぎと同様の負のスパイラルが発生し、食欲不振になります。


間食が多い:胃腸が掃除される時間を作れないため、胃腸が汚れ、胃腸機能が低下し、食欲不振を招きます。

 


漢方で上記(1)~(3)が原因の食欲不振を正す時は、養生がなにより重要です。そして、漢方薬は、最初の回復を手伝う程度であることをご理解ください。

では、食欲不振改善の養生をご紹介します。


<養生>


🔸温かい、消化の良い食べ物を腹八分目で。かつよく噛んで食べる


🔸冷たい飲み物と一緒に食事を摂らない


🔸寝る3時間以内に間食はしない


🔸水分補給は、ほどほどの量で
人肌以上の温かい飲み物で水分補給をしてください。
※常温の水は約15~20℃くらい。体温の約半分。たくさん摂れば、体を冷やします。


🔸体力の著しい低下、過労、疲労蓄積の方は、休養をこころがける
十分な睡眠をとることを優先してください

 


<漢方薬>


◆食欲不振(冷たい飲食物の摂り過ぎで胃が冷えていると感じている時)
・藿香正気散(かっこうしょうきさん)


胃腸の冷えがより強い時は以下の併用をオススメ
・安中散(あんちゅうさん)
・人参湯(にんじんとう)
・大建中湯(だいけんちゅうとう)

 


◆食欲不振(体を動かしていないのに、水分を多く摂りすぎかなと感じる時)
・加味平胃散(かみへいいさん)
・藿香正気散(かっこうしょうきさん)
・香砂六君子湯(こうしゃりっくんしとう)

 


◆食欲不振(消化力が落ちて、胃もたれを感じる時)
・山楂子製剤(さんざしせいざい)
・加味平胃散(かみへいいさん)

 


◆食欲不振(ストレスもあると感じる時)
・柴芍六君子湯(さいしゃくりっくんしとう)
・開気丸(かいきがん)

 


◆食欲不振(エネルギー不足)
・麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)
・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
・十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)


消化力が落ちているなと感じる時は以下の併用がオススメ
・山楂子製剤(さんざしせいざい)

 


食欲不振は、体を動かすエネルギーや、体を作り/修復する材料が入ってこなくなることを意味します。よって、長引けば、他の重大な不調の招きます。食欲不振だと感じたら、悪化する前に養生と漢方薬で早めに対応しましょう(^^)

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談し、適切な漢方薬をご購入ください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂