よろずの病は気の乱れから!!


『よろずの病は気の乱れから!!』

漢方のお話には、陰陽血水という言葉がよく出ます。

人体の構成を陰陽で見ると、エネルギーのような目に見えないものを陽。体の目に見える部分を陰と捉えます。血水を陰陽にあてはめると、が陽に属し、血水は陰に属します。よって、体の半分(50%)をが担っています。

そのため、の乱れは、病気の発端や原因になります。昔から”百病生於気(すべての病は気より生じる)”とも言われているほどです。

の乱れの種類も色々ありますが、当店の相談で多い代表例の上位3つ挙げると以下です。


◆気虚(ききょ)証
長引く過労や食欲不振から、元気が不足、臓腑の機能低下、免疫力低下などが起こった状態を指します。疲れ回復しずらい、倦怠感、朝起きれない、胃腸の弱り(胃もたれ、下痢、軟便)、カゼを引きやすい、冷え症、気力がわかないなどが代表症状


◆気滞(きたい)証
気は巡っているのが正常なのですが、この巡りが滞った状態を指します。現代では、ストレスから気の滞りが起こることが多いです。他にも、体外の風寒湿邪も気滞の原因にもなります。情緒が不安定(怒りっぽくなったり、過度な心配性/不安性)、頭痛、腹部や脇の脹痛、月経不順、つかえ(のど、胸、胃)、便秘、下痢などが代表症状


◆気逆(きぎゃく)証
気は流れる方向が決まっているのですが、その流れが逆になった状態を指します。咳、喘息、しゃっくり/ゲップがよく出る、嘔吐、吐血、頭痛、めまい、のぼせなどが代表症状

 


気虚、気滞、気逆で使う漢方薬が変わってきます。以降に紹介していきます。


<漢方薬>


◆気虚


疲れ、倦怠感
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)
活寿内服液(かつじゅないふくえき)
参茸大補丸錠(さんじょうだいほがん)


胃腸虚弱、かつ冷え
附子理中湯(ぶしりちゅうとう)
小建中湯(しょうけんちゅうとう)


胃腸不調(胃もたれ、消化不良)
山楂子製剤(さんざしせいざい)


気に加え、血も消耗(虚している)
参茸補血丸(さんじょうほけつがん)
十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)

 


◆気滞


イライラからの脹痛
四逆散(しぎゃくさん)


情緒変動からくる腹痛、脇の脹痛、胸のつかえ
開気丸(かいきがん)


情緒変動からくる胃腸虚弱、消化不良、食欲不振
柴芍六君子湯(さいしゃくりっくんしとう)


痞え(のど、胸のつかえ)
半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)


情緒変動からくる月経不順、いらだち、精神不安
逍遙顆粒(しょうようかりゅう)
加味逍遙散(かみしょうようさん) <-のぼせ


便秘
通導散(つうどうさん)

 


◆気逆


咳、喘息
平喘顆粒(へいぜんかりゅう)
柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)


しゃっくり、ゲップ
開気丸(かいきがん)


のぼせ
七物降下湯(しちもつこうかとう)


めまい
釣藤散(ちょうとうさん)

 


上述の漢方薬で、気の乱れを整えて、元気に暑い時期を乗り切りましょう(^^b
※養生は、今回省略しております。

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談し、適切な漢方薬をご購入ください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

梅雨は漢方で体調管理を


『梅雨は漢方で体調管理を』

そろそろ、熊本も梅雨☔に入りそうです。

梅雨の時期は、洗濯が乾かなかったり、カビが繁殖したり、食べ物が傷みやすくなる嫌な季節です。

また、私たちの体も湿気によるダメージを受けます。
漢方では、体に害を与える湿を湿邪と呼びますが、特に、雨や湿気の多い環境での湿邪を外湿邪💧。胃腸の機能低下で水をさばく力が落ちて体内に水湿が溜まった状態を内湿邪💧と分けています。

生活習慣から、もともと内湿邪がある方は、梅雨時期に外湿邪と合わさって、調子が悪くなりやすくなるので注意が必要です。
梅雨の時期は、次のような症状を店頭でよく聞きます。


🔹食欲不振
🔹胃がむかむかする
🔹腹痛(しぶり腹)
🔹下痢、軟便
🔹体がおもだるい
🔹頭重感
🔹倦怠感
🔹おりものが多い
🔹尿が濁る(尿道炎、膀胱炎など)
🔹蕁麻疹(じんましん)
🔹関節痛または関節が動かしにくい


湿邪に侵された症状は、湿を取り除く、去湿という作用をもつ生薬で構成された漢方薬と養生で対応していきます。

<漢方薬>


◆食欲不振、胃がむかむかする
健胃顆粒(けんいかりゅう)
勝湿顆粒(しょうしつかりゅう)


◆腹痛
附子理中湯(ぶしりちゅうとう)<-特に冷たい物を摂りすぎての腹痛に
小建中湯(しょうけんちゅうとう)<-小児または高齢者に使うことが多い


◆下痢、軟便
葛根黄連黄芩湯(かっこんおうれんおうごんとう)
健脾散エキス顆粒(けんぴさんえきすかりゅう)<-軟便が続く場合(慢性)


◆消化不良での胃の不快感が続くとき
健胃顆粒(けんいかりゅう)
加味平胃散(かみへいいさん)
山楂子製剤(さんざしせいざい)


◆体がおもだるい、倦怠感、頭重感があるとき
勝湿顆粒(しょうしつかりゅう)
苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)


◆膀胱炎、尿道炎からの排尿痛、または尿が濁る
瀉火利湿顆粒(しゃかりしつかりゅう)
竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)


◆蕁麻疹(じんましん)のかゆみ
消風散(しょうふうさん)
※急性蕁麻疹の回復は、かゆみを抑えながら、胃腸に負担をかけず、整えることが適切です


◆関節痛または関節が動かしにくい
疎経活血湯(そけいかっけつとう)
五積散(ごしゃくさん)

 


<養生>


🔶水分補給は、人肌以上の温かい飲み物で
温かい緑茶がオススメ


🔶食事は、冷たい飲み物と一緒に摂らない


🔶夕食後、就寝まで間食はしない


🔶余分な水をさばく次のような食材を積極的に摂りましょう
緑豆もやし、ごぼう、大根、生姜、シソ、ネギ
里芋、こんにゃく、ピーマン、小松菜、チンゲン菜、とうもろこし
きのこ類(しいたけ、えのき、しめじ、なめこ等)
海藻類(昆布、わかめ、のり、ひじきなど)
緑茶、はと麦茶、生姜


🔶甘い物(あまいもの:白糖を使ったお菓子、清涼飲料水など🍧)、脂物(あぶらもの🍟)、味(あじ)の濃いもの🍜、アルコール🍺は控えめに
『あ』のつく物は程々にと、お店では話しています(^^)


🔶毎日、適度な発汗を心がける(運動、入浴など)


🔶デスクワークが主な方は、下半身に筋肉をつける
大きな筋肉がある下半身を鍛えることで、血、水の循環も良くなり、かつ筋肉は水分を蓄えてくれます。むくみなども生じにくくなります。

 


以上です。漢方薬や養生で体の不要な水を排出し、不調になりにくい体作りをして、元気に梅雨を乗り切りましょう(^^)

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談し、適切な漢方薬をご購入ください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

肝脾をケアして5月病を改善


『肝脾をケアして5月病を改善』

5月病の相談が増えてくるのは、ゴールデンウィーク明けの今からです。

症状として


🔹仕事、学校に行きたくない
🔹やる気がでない
🔹眠れない
🔹朝が起きれなくなった
🔹疲れやすくなった
🔹腹痛、下痢を起こしやすくなった
🔹情緒が不安定(気分が落ち込む、またはイライラ)


などです。

少し話が飛びますが、「心身一如(しんしんいちじょ)」という言葉をご存知でしょうか。心と身体は表裏一体で影響し合うという意味を持っています。相談の時、心身一如を5月病の説明によく使います。


<心から身体へ影響>
新生活などで環境が大きく変わるといわゆるストレスを感じます。このストレスが最初に影響を与えるのが肝(かん)です。肝は、”伸び伸び”の気持ちを好むという特徴があります。しかし、ストレスで伸び伸びを抑えられると肝が弱ります。肝は、疏泄(そせつ:自律神経のようなもの)を担うので、肝が弱ると自律神経が乱れます。


肝が弱ったときの典型的な負のスパイラルの一例を以下に示します。
①肝が弱り、疏泄(そせつ:自律神経のようなもの)乱れる
②脾が弱り(胃腸機能低下)、食欲不振。栄養不足が生じる
③気血(エネルギー、血)が産生力が低下し、肝を含む五臓を滋養できなくなる



<身体から心への影響>
5月病で一番おおきな要因は、朝食を抜いたり、夜食べてから就寝までの時間が短くなったりする等、食生活の乱れにより、最初に胃腸機能が低下します。上図右下の胃腸機能低下が発端になり、負のスパイラルが生じて5月病を誘引します。


以上より、5月病は、養生を主にして、漢方薬で改善していくのが最善です。


養生  7割
漢方薬 3割


のバランスが良いです。

よって、まずは養生(生活の改善)をご紹介します。

<養生>


🔶3度の食事をとる
特に朝食は抜かない。朝食を菓子パン、栄養ドリンク、栄養ゼリーなどに頼るのは極力避けましょう。


🔶食事はバランスよく食べる


🔶ジュース、お菓子などの甘い物を極力控える


🔶冷たい飲食物は極力さける
特に冷たい飲み物と一緒に食事を摂らない


🔶夕食から就寝までの時間を4時間あけましょう
固形物の間食は極力避けましょう


🔶十分な睡眠(23時頃には就寝しましょう)


🔶積極的にストレス解消を
趣味、スポーツ、お友だちとおしゃべりなど、自分の時間を作って、ストレスを解消しましょう。
ただし、睡眠を削るのはNGですよ(^^)

 


次に回復を早めるために漢方薬をご紹介します。

<漢方薬>


◆食欲不振
イスクラ 健胃顆粒(けんいかりゅう)
柴芍六君子湯(さいしゃくりっくんしとう)
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
山楂子製剤(さんざしせいざい)


◆腹痛、下痢
敬震丹(けいしんたん)
救心感應丸氣(きゅうしんかんのうがんき)
小建中湯(しょうけんちゅうとう) <-小児、高齢者


◆疲れやすい
イスクラ 麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)
能活精(のうかっせい)
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)


◆イライラ、腹部膨満感
柴胡疎肝湯(さいこそかんとう)
逍遙顆粒(しょうようかりゅう)
柴芍六君子湯(さいしゃくりっくんしとう)


◆不眠
イスクラ 温胆湯(うんたんとう)
イスクラ 心脾顆粒(しんぴかりゅう)
柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)
黄連解毒湯(おうれんげどくとう)

 


養生と漢方薬で、心と身体の両方からアプローチすることで、5月病の回復が早まります。ぜひ上記をご参考にしてください(^^b
本ページが、5月病の回復にお役立ちいただけたら幸いです(^^)

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談し、適切な漢方薬をご購入ください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂