残暑と乾燥が進む初秋の漢方


『残暑と乾燥が進む初秋の漢方』

明日から9月ですが、まだまだ厳しい残暑が続きます。
漢方で秋は、温燥(おんそう)涼燥(りょうそう)の2タイプで考え、それらを気をつけたいポイントとしています。


温燥(おんそう):夏の暑さが残る初秋の頃の乾燥
涼燥(りょうそう):寒さが加わり始める頃の乾燥


立秋から3週間ほど経った初秋の今は、温燥に注意しないといけません。

温燥時の不調としては


・喉、気管支などの粘膜の乾燥からくる咳、喉痛
・黄色く出にくい痰
・微熱、寒気、頭痛(昼と夜の寒暖差からくる、風邪の初期症状)
・のどの渇き


などです。
また、もともと潤い(水、血)が不足している方は、ほてり、のぼせ、目、肌の乾燥なども出やすくなります。

では、温燥時期によく使う漢方薬と養生をご紹介します。
<漢方薬>


◆乾燥からくる咳
竹葉石膏湯(ちくようせっこうとう)
麦門冬湯(ばくもんどうとう)

 


◆乾燥からくる喉痛み
銀翹散(ぎんぎょうさん)
涼解楽(りょうかいらく)
金羚感冒散(きんれいかんぼうさん)

 


◆黄色く切れにくい痰、声のかすれ
小陥胸湯(しょうかんきょうとう)
余甘子製剤(よかんしせいざい)

 


◆潤い不足からくる熱のこもりなど
瀉火補腎丸(しゃかほじんがん)
知柏地黄丸(ちばくじおうがん)
加味逍遙散(かみしょうようさん)
滋陰降火湯(じいんこうかとう)

 


◆慢性的な潤い不足の体質改善
六味丸(ろくみがん)
味麦地黄丸(みばくじおうがん)
杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)

 


<養生>


🔶食べ物で体を潤す(秋の食材がオススメ)
ごぼう、山芋、里芋、れんこん、きゅうり、ゆり根
梨、ぶどう、柿
はちみつ、温かい緑茶


🔶甘い物、辛い物、味の濃い物、アルコールは控えめに
バランスの良い食事を心がける


🔶十分な睡眠をとる
秋の夜長ですが、日付が変わる前には就寝を


🔶お通じを整え、毎日の排便心がける

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談し、適切な漢方薬をご購入ください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

災害時の心身をケアする漢方


『災害時の心身をケアする漢方』

この度の地震により被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

当店も強い揺れに見舞われましたが、大きな被害はありませんでした。
現在は、通常営業しております。

今回は、
地震など大きな災害にあった時、心身をケアする漢方などをご紹介します。

最初にお話するのは、メンタルのケア(養生)です。
心身一如(しんしんいちじょ)と言って、心は身体に影響します。
気持ちが心が折れたら、身体は動きません。心が折れないよう


🔶心の負担を軽減しよう
周りの方と声を掛け合い、困っていることや不安な事を話しあいましょう
愚痴もいっぱい話してストレス解消しましょう

 


次に、暑さが疲労を増加させます。


🔶地震後の片付けは、できるだけ二人以上で行うことで疲労の負担を軽減しましょう
声を掛け合いながらの水分補給は、お互いの熱中症予防にもなります。


🔶疲れを感じたら迷わず『休憩』
気温が高くなる時間帯(12時~15時)は、可能な限り、休憩にあてる
夜に眠れていない人は、昼寝で十分な休養をとりましょう


🔶食べれる時にしっかり食べましょう
食欲がない人は、少量でも良いです。無理せず、少しずつ、よく噛んで食べましょう

 

 


<漢方薬>


◆地震からの恐怖、不安が続いての不眠
温胆湯(うんたんとう)
柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼうれいとう)
心脾顆粒(しんぴかりゅう)


※腸を刺激してお通じをよくする大黄が入っています。胃腸が弱い人は避けた方が良いです。


併せて動悸を伴ったり、胃腸に不調がある時
敬震丹(けいしんたん)

 


◆地震後、疲労からの不眠(ほてり感がある時)
酸棗仁湯(さんそうにんとう)
黄連解毒湯(おうれんげどくとう)

 


◆地震後の後片付けでの疲労予防、滋養強壮
麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう) <-熱中症の予防に
活寿内服液(かつじゅないふくえき)

 


最後に、
地震にあった方々が、一日でも早く平穏な生活に戻れることを心よりお祈り申し上げます。

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談し、適切な漢方薬をご購入ください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

土用の期間は脾(胃腸)と肝をケアしましょう


『土用の期間は脾(胃腸)と肝をケアしましょう』

2026年は、7/20(月)から8/6(木)までが、夏土用の期間です。
そして、明日(7/26)は「土用の丑の日」です。

最古の医学書「黄帝内経(こうていだいけい)」には、土用の期間、脾(胃腸)の働きが旺盛になるので、脾の養生をして、邪を受けないよう気をつけるよう記載されています。当店でも、土用の期間中は、脾の養生をお客さんへ話すようにしています。


※土用の期間は、一年に4回。季節の始まり立春、立夏、立秋、立冬の前の約18日間が土用の期間です。


さて上述に、明日は「土用の丑の日」と記載しましたので、鰻(うなぎ)を食べて元気をつけましょうと言いたいところですが。
胃腸が弱っている人は、消化力が落ちているので、胃腸に負担がかかってしまし、元気をつけるどころか逆効果になる可能性があります。
鰻(うなぎ)を食べてはいけないということではなく、少しずつ、よく噛んで、ゆっくり食べるなど工夫して、脾(胃腸)に負担をかけないようにすると良いです。

ここからは、私の経験則ですが、
夏土用は、脾と深く関連する”肝”のケアも大切です。

毎日のように30℃を超える日が続くとどうしても、冷たい飲食物をたくさん摂りがちです。
特に冷たくて、大量の砂糖類を含むスポーツ飲料、エナジードリンク、炭酸飲料を頻繁に摂る方は、注意が必要です。

冷たい物が体に入ると、胃腸周辺の内臓も冷えて働きが低下します。
肝臓もしかりです。肝臓は「代謝」「解毒」「免疫」という重要な機能を担っています。冷えて機能が低下しているところへ、甘い飲み物の糖が大量に肝臓へ入ってくると、糖の代謝がメインになり、他の代謝、解毒、免疫生成などがおろそかになります。すると、徐々に体に不調がでてきます。


例えば
🟣疲労がとれない
🟣倦怠感が続く
🟣蕁麻疹など皮膚症状がでやすくなる
🟣感染症にかかりやすくなる
など


暑い時に飲む、冷たい甘い飲料水は、冷たく、気持ち良く感じますが、体を不調を招きやすくなります。
夏土用の期間は、脾と肝の養生が大切です。
それでは、養生からご紹介します。

<養生>


🔶冷たい飲食物の摂りすぎに注意
特に砂糖が大量に入った冷たく甘い飲み物は避けましょう。
常温の麦茶、緑茶などがオススメです。


🔶冷たい飲み物と一緒に食事をしない


🔶よく噛んで食べる。流し込んで食べない


🔶旬の食材で体を整える


暑さからくる体のほてり(熱)に
スイカ、トマト、ナス、きゅうり、ゴウヤ

消耗した元気や潤いを補う時は
山芋、じゃがいも、かぼちゃ、れんこん、豆腐、豚肉


🔶暴飲暴食を避け、腹八分目を心がけ、毎日のお通じを心がける


🔶冷房による体の冷やし過ぎに注意
冷房のきいた部屋での就寝時、素足を出さないようにしましょう。
下半身が冷えると血流が冷やされます。戻って来る血は最初に胃腸を冷やし、腹痛、下痢の原因にもなります。

 


次に漢方薬をご紹介します。
<漢方薬>


◆冷たい物を取りすぎての腹痛、軟便、下痢
・人参湯(にんじんとう)
・附子理中湯(ぶしりちゅうとう)
・小建中湯(しょうけんちゅうとう)

 


◆暑さでの食欲不振、倦怠感(いわゆる夏バテ)
・清暑益気湯(せいしょえっきとう)
・麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)
・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
・山楂子製剤(さんざしせいざい)

 


◆夏カゼからの食欲不振、倦怠感
・藿香正気散(かっこうしょうきさん)
・竹葉石膏湯(ちくようせっこうとう)←咳を伴う時
・涼解楽(りょうかいらく)←喉の痛みを伴う時
・板藍根製剤(ばんらんこんせいざい)

 


夏土用の期間は脾と肝を労り、まだまだ続く暑い夏を元気に乗り切りましょう(^^b

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談し、適切な漢方薬をご購入ください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂