『夏場の足のつり対策』
就寝中や運動中、また無理な体勢をとった時に起こる”足のつり”。
突然起こる上に、とても痛くて嫌ですね。
相談を受けていると
・年中問わず頻繁に足がつるという方
・季節(夏、冬)で足のつりが起こる方
・たまに起こるという方
など様々な方がおられます。
因みに、夏場のこの時期は、就寝中に足のつりを訴える方が多いです。
根本の原因は、筋肉の調節に必要なミネラルなどの栄養分が不足し、筋肉の収縮に異常をきたすため、足のつりが起こります。
頻繁に足のつりが起こる人の場合
日頃の生活習慣から次のような体の状態になっていることが原因です。
◆血不足(血虚:けっきょ)
◆血行不良(瘀血:おけつ)
◆栄養不足(陰虚:いんきょ)
※加齢も足のつりの原因ですが、加齢により、血不足、血行不良、栄養不足のいずれかの状態になっていると言えます。
次に季節で足のつりが起こる場合
冬:冷えからの血行不良と筋肉の過剰な収縮
夏:大量の発汗でのミネラル不足
たまに足のつりが起こる場合
過度な運動、就寝中の大量発汗、風邪などの病後などで急激に栄養不足(ミネラルなど)が生じたときに起こります。
足のつり対策は、日頃から上述した筋肉の調節に必要なミネラルなどの栄養分が不足にならないようにする。また、足がつってもすぐ補って、足のつりが解消できればよいです。これらを踏まえて、足のつりをケアする漢方薬と養生をご紹介します。
<漢方>
すでに足がつってしまい、なんとかしたい
芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)
※運動すると足がつるとわかっている方は、芍薬甘草湯を常備しておくと良いですよ。
足がつる前の予防には
麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)
頻繁に起こる人は、次の漢方薬を使って体質改善しましょう
◆血虚の方は血を補う(補血)
婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)
心脾顆粒(しんぴかりゅう)
参茸補血丸(さんじょうほけつがん)
◆瘀血の方は血を巡らす(活血)
冠元顆粒(かんげんかりゅう)
疎経活血湯(そけいかっけつとう)
◆陰虚の方は、栄養を含む潤いを補う(補陰)
麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)
味麦地黄丸(みばくじおうがん)
杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)
つぎに養生をご紹介します。
<養生>
・就寝時に足を冷やさない。
例えば、素足をださないズボンタイプのパジャマを着用する
・寝る前にコップ一杯の水分補給
冷たい飲み物は厳禁
ミネラルが入った飲み物で補給(例:スポーツドリンクを薄めるなど)
・入浴で血行を促進
・寝る前のストレッチで筋肉をほぐす
・ビタミン、ミネラル、タンパク質など栄養バランスが良い食事をしっかりとる。
・適度な運動で、日頃から足に筋肉をつけておく
漢方薬と養生を実践していただき、季節問わず足がつりにくい体づくりを目指しましょう。
<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談して適切な漢方薬を購入し服用してください。
熊本 菊陽町 菜の花漢方堂