初秋!!漢方で乾燥からの不調を防ごう


『初秋!!漢方で乾燥からの不調を防ごう』

史上最も暑い8月も過ぎ、9月に入りました。まだまだ残暑が続きますが、湿潤だった夏から一転し、今からどんどん乾燥が進んでいます。

中医学でも秋は、燥邪に気をつける季節と言われています。湿度は秋より冬が乾燥していますが、秋は乾燥していく変化大きいため、変化に体がついていけずに不調が出てきます。


例えば、
🔹乾燥からくる鼻やノド不調
🔹空咳
🔹微熱、ほてり
🔹切れにくい痰
🔹肌のかさつきや痒み など


この燥邪からの不調を起こしやすいタイプがあります。


・栄養などが十分でないことに起因する潤いと元気不足の方(気陰両虚)
・貧血傾向の血不足な方(血虚)
・乾燥しやすい津液不足の方(陰虚)
・食に偏りがある方(痰飲)


です。

ケアのポイントは、


・潤い(栄養、血、水)を補い養う
・体の余分な熱は出す
・乾燥を防ぐ


です。

では、秋にオススメの漢方薬の一例と養生をご紹介していきます。

<漢方薬>


◆栄養が十分とれず元気不足の方


生脈散(しょうみゃくさん)
味麦地黄丸(みばくじおうがん)
杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)
六味丸(ろくみがん)
逍遙顆粒(しょうようかりゅう)
天王補心丹(てんのうほしんたん)
亀板製剤(きばんせいざい)

 


◆体に熱がこもり気味な方


瀉火補腎丸(しゃかほじんがん)
加味逍遙散(かみしょうようさん)
温胆湯(うんたんとう)
清営顆粒(せいえいかりゅう)

 


◆血不足の方(血虚の方)


婦宝当帰膠B(ふほうとうきこう)
心脾顆粒(しんぴかりゅう)
参茸補血丸(さんじょうほけつがん)
四物湯(しもつとう)

 


◆乾燥しやすい方


当帰飲子(とうきいんし)
哈士蟆油製剤(はしまゆせいざい)
百合根製剤(ゆりねせいざい)
余甘子製剤(よかんしせいざい)

 


<養生>


🔸食べ物で体を潤す(秋の旬の食材がオススメ)


梨、ぶどう、柿
ごぼう、山芋、里芋、れんこん、ゆり根
はちみつ、温かい緑茶


🔸甘い物、辛い物、味の濃い物、アルコールは控えめに
バランスの良い食事を心がける


🔸十分な睡眠をとる
秋の夜長ですが、日付が変わる前には就寝を


🔸お通じを整え、毎日の排便心がける

 


養生はできるところから始めましょう。漢方で秋を元気に健やかに過ごしましょう😊

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談して適切な漢方薬を購入し服用してください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

秋の花粉症は漢方で対策


『秋の花粉症は漢方で対策』

二十四節気の処暑を迎え、もうすぐ9月だと言うのに猛暑日が続きます。ただ、植物の世界は、粛々と季節の移り変わりが進んでおり、そろそろ秋の花粉症がはじまりそうです。
早めの対策で花粉症を軽減したいですね。

漢方の視点では、衛気(えき)と呼ぶバリア機能を高めることで、予防および症状の緩和をしていきます。

 


それでは、秋の花粉症の予防と対策に提案する、漢方薬の一例と養生をご紹介していきます。


<漢方薬>


◆予防


イスクラ 衛益顆粒(えいえきかりゅう)
黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)
黄耆(おうぎ)という生薬を中心にした漢方薬で衛気(えき:バリア機能)を高めます

 


◆花粉症の症状がでている場合


🔹透明な鼻水がスタスタでてくる、くしゃみが頻発する、鼻炎
小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう) <-虚弱な体質の方
など
※インターネット上では掲載禁止の漢方薬もございます。ご来店時にご紹介いたします(^^)


🔹鼻水が黄色い、目の奥が鈍痛する、鼻炎
辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)
など


🔹目のかゆみ、充血
消風散(しょうふうさん)
洗肝明目湯(せんかんめいもくとう)
など


花粉症の症状がすでに出ている場合でも、症状の軽減を目的に、衛気(えき)を高める次の漢方薬の併用をオススメしています。
イスクラ 衛益顆粒(えいえきかりゅう)

 


<養生>
養生のポイントは2つ。「体を冷やさない」「腸内環境を整える」です。
次に示す養生を心がけてみてください。


🔶冷たい飲食物、なま物、生野菜は極力さける
🔶温かい、消化の良い食べ物を腹八分目で摂る(暴飲暴食禁止)
🔶食事内容はバランスよく。食物繊維、発酵食品を摂りましょう。
🔶寝る3時間前から間食は避ける
🔶毎日のお通じがあるよう整える
🔶十分な睡眠時間をとる。日付が変わる前には就寝。夜更かししない
🔶体を冷やさない。(冷房などで案外体は冷えています)
🔶帰宅した際は、衣服を着替え、花粉を部屋に持ち込まない


養生は、予防でもあり、症状がでている時も有効です。できるところから実践されて、秋を元気に快適に乗り切りましょう(^^b

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談し、適切な漢方薬をご購入ください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂

男性更年期障害による不調は漢方で対処と予防


『男性更年期障害による不調は漢方で対処と予防』

更年期障害というと女性に多いというイメージが強いですが、男性更年期障害の相談も増えています。

男性更年期障害とは、男性ホルモンのテストステロンが低下することによって起こる様々な不調のことを指します。


・疲労
・倦怠感
・ほてり
・多汗
・頻尿
・ED(性機能の低下)
・意欲の低下
・イライラ、不安
・不眠
・集中力の低下
・性欲の低下
など


ひと昔前は、男性更年期という言葉も浸透していなかったこともあり、「年を取って、元気がなくなってきた」程度で受け取られ、どちらかというとわからないまま過ごしていました。
しかし、50、60代でもバリバリ働く現代では、体も気持ちも元気を維持できないと仕事に支障が出てくるため、問題になっています。

更年期障害が起こるタイミングとして、女性の場合、閉経する50才前後5年あたりと期間が特定されているので、更年期障害による不調だと判断がつきやすいです。しかし、男性の場合、40才以降からテストステロンが低下し始めてから、いつ更年期障害による不調が発症するかわかりません。(補足:更年期障害による不調が全く現れない人もいますし、逆に強く不調が出る人もいます。)

漢方の視点で男性更年期障害を考えてみます。まず、男性更年期障害に深く関係する男性ホルモンは腎に属します。よって、男性更年期障害の基本は腎の弱り(腎虚:じんきょ)と捉えます。漢方薬で対処するときは、腎を補い、腎機能を低下させないことに注力します。

 


では、男性更年期障害によりおこる様々な不調に対して使う漢方薬をご紹介します。


※【注意】男性更年期障害の効能をもった漢方薬はありません。よって、出ている症状に対して、漢方薬を使っていきます。


<漢方薬>


◆疲労倦怠感
能活精(のうかっせい)
霊鹿参(れいろくさん)
麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)
亀板製剤


◆ほてり、のぼせ
杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)
六味丸(ろくみがん)
亀板製剤


◆頻尿
八味地黄丸(はちみじおうがん)


◆不眠
天王補心丹(てんのうほしんたん)
心脾顆粒(しんぴかりゅう)
温胆湯(うんたんとう)

 


<養生>


🔶食事は3食摂る
魚、肉、大豆類でタンパク質をしっかりとり、以下の食材を日頃の食事に取り入れましょう。


<おすすめ食材>
黒ごま、黒キクラゲ、黒豆、黒酢
ナッツ類(くるみ、落花生、アーモンド、松の実等)、
きのこ類(しいたけ、しめじ、なめこ等)
海藻類(ひじき、のり、わかめ、昆布、もずく)
イモ類(山芋、長芋、自然薯、里芋)

 


🔶十分な睡眠をとる(日付が変わる前に就寝を)
テストステロンは眠っている間(特に夜中の1~3時頃)分泌されます


🔶ストレスを溜めない
ストレスはテストステロンを減少させるので


🔶1日10分以上、筋肉を使う運動をしましょう


🔶適度な競い合いを行いましょう(スポーツ、ゲームなど)


🔶背筋を伸ばして、胸を張りましょう(特にデスクワークの方は意識して)

 


男性更年期障害による不調は、経験上、すぐに回復することはないと考えています。半年、1年のスパンで、不調に対峙していく必要があります。よって、養生も漢方薬も、気張らず気軽に、続けれる範囲で長く続けることが大事です。

男性更年期障害による不調でお悩みの方、または予防をご希望の方は、まずはご相談ください。


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談し、適切な漢方薬をご購入ください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂