カゼの季節、脾胃のケアで免疫を応援!!


『カゼの季節、脾胃のケアで免疫を応援!!』

脾胃(ひい)って、どの部分を指すんですか?」とたまに店頭で聞かれることがあります。

脾胃は、現代医学で言うと消化器官(口、食道、胃、腸)を含みます。(※脾胃は、他にも機能を持ちますが、ここでは説明を省略します。)

消化器官は、外から入ってきた飲食物が通ります。体に良い物だけでなく、害となる異物も混ざってきます。よって、体に悪い物が簡単に入ってこないために、腸には免疫細胞の約70%が集まっています。この腸管免疫が低下しないよう保つことが、体に悪いものを入れないために重要となります。また、腸管免疫は体全体の免疫力に影響を与えます。腸だけでなく、鼻やノド、肺、皮膚などから入ってくる、体に害を及ぼす細菌やウイルスから守るために非常に重要となります。

一方、

漢方で免疫にあたるものに衛気(えき)というものがあります。面白いことに、衛気(えき)は脾胃で生み出されます。

ピンと来られた方も多いと思いますが、言葉を変えただけで、東洋医学も西洋医学も同じことを言っています(^^)

ということで、
風邪が流行る今の時期は、脾胃をケアして、西洋医学で言う腸管免疫を低下しないようにし、カゼを予防する。そして、漢方視点で言うと、衛気(えき)を高めて、風邪などの予防をするとなります。

この脾胃を整える時に大事なのが食養生です。
食養生と言うと、食べ物の内容に意識が行きがちですが、他に


・食べる量
・食べ物の温度
・食べるタイミング


が大事です。

お店でお客さんへ伝えているのが


・バランスよく
・腹八分目の量で
・温かい物を
・ゆっくり、よく噛んで食べる
・食事は、朝昼夕と3度とる
・間食はしない
・食べて寝るまでに4時間以上あける


です。

 


そして、養生を実践しながら、体質的などに問題がある場合は、漢方薬のサポートを提案しています。漢方薬の一例をご紹介します。


◆胃腸が虚弱な方
・六君子湯(りっくんしとう)
・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
・小建中湯(しょうけんちゅうとう)
・黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)
・健脾散顆粒(けんぴさんかりゅう) <-併せて下痢を伴う方
・山楂子製剤(さんざしせいざい) <-消化力が弱い方

 


◆暴飲暴食の方
・健胃顆粒(けんいかりゅう)
・加味平胃散(かみへいいさん)
・清営顆粒(せいえいかりゅう)
・山楂子製剤(さんざしせいざい)
・大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう) <-併せて便秘を伴う方

 


◆ストレスで脾胃の調子が悪い方
・逍遙顆粒(しょうようかりゅう)
・開気丸(かいきがん)
・桃核承気湯(とうかくじょうきとう) <-併せて便秘を伴う方

 


以上、脾胃をケアして、免疫力を維持する養生漢方薬のご紹介をさせていただきました。
冒頭でも述べていますが、カゼ、インフレンザが流行っています。本文を参考にしていただき、元気に冬を乗り切りましょう(^^b

 


<注意>
本ページで掲載している漢方薬は一例です。
個人の体質、その日の体調、生活習慣、生活環境などにより使う漢方薬は変わります。
漢方の知識を持った専門家(医師、薬剤師、登録販売者)に相談し、適切な漢方薬をご購入ください。

熊本 菊陽町 菜の花漢方堂